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4月7日(金)かごしまロングセラー~県民も知らない『かるかん』ヒストリー~

長年人気をもつ商品。
いわゆるロングセラーの歴史、そして長年人気を保つ秘訣に迫る企画です。
今回は、鹿児島のソウルフード『かるかん』について探りました。

かるかん元祖明石屋・本店

向かったのは、かるかん元祖明石屋・本店。
創業安政元年。
誕生して168年の老舗です。

しっとりとした食感、ほのかな甘みで素朴な味わいの『かるかん』は、鹿児島を代表する銘菓です。 ​

かるかんヒストリーを話してくれるのは、明石屋の7代目、岩田英明さんです。

さかのぼること、江戸末期。
江戸で、菓子職人として島津家28代当主・島津斉彬に仕えていた八島六兵衛。

 

斉彬が藩主になったときに、薩摩にやってきました。

 

そして、安政元年に明石屋を創業。

今食べられている『かるかん』は、島津斉彬をキッカケに誕生したんです。

当時、田舎菓子ばかりだった薩摩では、六兵衛が作る江戸風の菓子はとても評判だったそう。

明石屋の由来は、初代の六兵衛が明石出身ということから付けられたそうです。

本来の『かるかん』は、餡なしなんです。
 

明石屋で新入社員にまず教えることは、『かるかん』と『かるかん饅頭』の違いだそうです。

そして、おいしさの裏にはやはり、こだわりが。
味には一切の妥協なし。
ロングセラーを生み出す工場に潜入しました。

かるかんは、自然薯や米粉などを使って作られています。

 

​粘りにはかかせないという、自然薯を特別に見せてもらいました。

自然薯と合わせる米粉にもこだわりがあります。

生地が基準からずれていないかをチェック。
カタさは感覚で調整するので、しっかりと確認をしています。

こだわりの生地を100度の蒸気で、およそ50分蒸し上げれば完成です。

ロングセラーの裏側には、細かく徹底したこだわりで、おいしさを追求する姿がありました。
 

今では、全国でも有名な『かるかん』。
諸説ありますが、昭和48年に鹿児島で開かれた「全国菓子博覧会、鹿児島の菓子店が『かるかん』の良さを伝えて、全国に広まったと言われているそうです。

しかし、『かるかん』の製造がずっと順風満帆だったわけではなく、良い食材が入らない時は販売をやめることもあったそうです。

 

そうして、今日までかるかん本来の味を守り続けてきました。

ロングセラーの秘訣を伺いました。

(岩田さん)
日々改良して、常に今が最上の物であること。

かるかん元祖 明石屋

本店
住 所 鹿児島市金生町4-16
電 話 099-226-0431(代)
営 業 午前9時~午後6時
駐車場 なし