6/20(土)ナマ・イキ女子野菜部 最終章
今から3年前の夏。ナマ・イキVOICEにまた新たなプロジェクトが立ち上がりました。
「ナマ・イキ女子野菜部」
おいしい野菜を食べて、きれいになる!軽〜い気持ちで始まったプロジェクト。
全く無縁だった「農業」という世界へ、単なる好奇心だけで足を踏み入れました。
でも待ち受けていたのは・・・つら〜いことの連続。何度も投げ出しそうになりました。
でも3年間、畑に通い続けてわかったことがあります。
「逃げたら終わり。失敗って自分が諦めなければ、失敗にならない」
ナマ・イキ女子野菜部、最終章、1095日の記録です。
■ 第1章 新たな世界に挑むこと〜ナマ・イキ女子野菜部 結成
「私たちと一緒にお野菜づくりしませんか?」
前身の女子コメ部の先輩たちからバトンを受け継いで、始まったプロジェクトでした。
隊長をまかされたのは、庄村。正直、いまいち乗り気でなく、自信もなくて。
でも、初めての世界は楽しそう、、、一緒に野菜作りしてみたい!って、たくさんの女の子たちが集まってくれました。
幼稚園の先生に、助産師、OLなどなど、職業も年齢もバラバラ、農業なんて全くをやったこともないこの10人で、ナマ・イキ女子野菜部が結成されたのです。
▼初日 2012.7.1
庄村「心をひとつにして、楽しく、そして美味しい野菜を作っていきましょうね。よろしくお願いします!」
野菜づくりを教えてくれるのは、この道45年、有機農業のプロ、蔵満久幸さん。コメ部に引き続き、面倒をみてくれる私たちの師匠です。
師匠「挑戦しきる、継続しきる、その気持ちが農業の場合、一番大事」
私たちが最初に育てるのは、夏野菜の代表、「きゅうり」。
植えてから収穫までの期間が短く、たくさんの実をつける、、、初心者の私たちにぴったりの野菜です。
初めての野菜作り、、、全てが新鮮でした。
種まきから4日後 (芽が出た)
「出てる出てる!ほら!若葉が!」
3週目(虫の格闘)
種まきに草取り、そして、虫との格闘。大変なんだけど、なんか楽しい。。。
そして、3週間もすると、きゅうりの赤ちゃんが顔を出し始めました。
8月 台風のシーズン
作物は水や肥料を与えれば育つというものではありません。自然とどう向き合い、必要な対策をとるか―
師匠にアドバイスをもらって、わたしたちは初めての台風をしのぎました。
種を植えてから1カ月後。
なんと5000本ものきゅうりが育っていました。
「おいしい~」
育てる感動、収穫する喜び。野菜作りって、おもしろい。もっともっと作ってみたい。
私たちは次なる野菜作りの挑戦を決めました。
でも、意気込んでいた私たちを待っていたのは―困難の数々でした。
■ 第2章 人生は失敗の連続 だからこそ人生
次に挑んだのはほのかな甘さがたまらない「スイートコーン」。きゅうりより、栽培の難易度が高い野菜です。
種うえから3週間。大きな実のスイートコーンを作るため、余分な茎を切り落としていく 間引きの作業。
思った以上に作業順調。メンバーも納得の表情です。
10月28日
思いも寄らない出来事が待っていました。
見るも無惨な、スイートコーンの残骸・・・
天敵、、、アナグマの仕業。夜のうちにこっそり畑へとやってきて、私たちの大事なスイートコーンを食べ尽くしてしまったんです。
「私たちまだ一本も食べてないのにーーー」
その後、作るも作るも、いろんな強敵にあいました。
草むしりなどまた地道な作業も続きます。次第にきつくなって、畑に来るメンバーも減っていくことに。
草が生い茂って野菜が見えなくなった畑は、今の私たち、そのものでした。
ナマ・イキ女子野菜部、2年目の夏です。
崩壊寸前のナマ・イキ女子野菜部、この日、師匠から呼び出されました。
「収穫せなんとに、だーれも来ん。諦めたら、終わり。」
畑と45年間、向き合い続けた師匠の言葉。
実は、そんな師匠も失敗の連続でした。
30歳の時、脱サラして、農業の世界に飛び込んだ師匠、しかし、すぐに、困難が襲います。
昭和60年、9月。大型台風13号。ビニールハウスは全壊し、大きな借金だけが残りました。
そんな時、どんなに踏まれても天に向かって育っていく野菜たちの姿に師匠は教わりました―
“野菜作りは人生と一緒、自分が諦めなければ、失敗にならない。だから前に進んでほしい“
この師匠の言葉を機に、私たちは変わりました。
仕事の合間をぬって、交代で畑へ。交換ノートを作って、励まし合います。
野菜への興味も広がります。ふくちゃんは仕事帰りに図書館で勉強。あゆゆは野菜ソムリエの資格を取得しました。
そんな私たちに、うれしい知らせ!音楽ライブの関係者から野菜料理の出展オファーでした。
活動3年目。自分たちの野菜を食べてもらうチャンス!試行錯誤の末、決まったのは、お野菜のバーニャカウダー。
「おいしい」
がんばってきてよかったーって実感する瞬間が増えました。
そして、この体験がある決意を抱かせることに。
野菜部の活動は、この3年で、終わり。だからこそ、最後は慣れ親しんだ畑で、自分たちの野菜を食べてもらおう。
「お野菜フェス」の開催は1ヶ月後の春。作る野菜は栽培が難しい「タマネギ」。集大成にふさわしい野菜です。
野菜部のテーマソングを演奏している、「栗コーダー・カルテット」も来てもらうことになりました。
楽しみながら、少し惜しみながら、最後の野菜作りが続きます。
野菜フェス開催まで残り2週間。またしても困難が。この冬の寒さで、たまねぎの成長が遅れることに。
すでに野菜フェスの開催は告知。栗コーダーカルテットもスケジュールを調整していました。予定は変えられない!
そんな時・・
師匠「できあがるまで時間がかかる。失敗って、自分があきらめなければ失敗でない!」
あきらめたら終わり。あきらめなければ、失敗にならない。最高の玉葱を食べてもらうため、野菜作りの没頭しました。
オープン前から長い列ができ、私たちが通い続けた姶良のこの場所まで、たくさんの人が集まってきました。
準備した「特製丸ごと玉葱スープ」に、みんなの笑顔が広がります。
そして、私たちの思いに、いろーんな人が協力してくれました。
万感の思い。
私たちが畑に通った1095日、これが最後の日となりました。
3年間、畑に通い続けて、わかったこと―
“野菜作りは人生と一緒
諦めなければ、失敗にならない“
諦めず、前を向いていけば、未来はきっとつながっている―
これがナマ・イキVOICE女子野菜部、3年間の記録です。
●スタジオアート
decadentisme M.A.x.x.x.x.
●エンディングテーマ
曲名「ジャスタジスイ」
アーティスト:DJみそしるとMCごはん