台風や地震。ここ数年、災害は忘れる間もなくやって来ます。赤ちゃんがいる家庭では、何をどう備えればいいのか。常に準備しておくべきものを災害栄養士からアドバイスをして頂きました。
去年、鹿児島県内で起きた大きな災害だったのが、梅雨時期の大雨です。鹿児島市内でも河川が増水し、避難した所もありましたし、土砂崩れなどで2人の方が亡くなっています。
鹿児島は台風も多く、桜島などの火山もあります。今回は災害への備え、中でも乳幼児がいる家庭での備えについて考えたいと思います。まずはお子さんがいる家庭でどのような備えをなさっているのか訪ねてみました。
【大坪美咲さんのお宅】
大坪美咲さんのお宅は、2歳の男の子とご主人との3人家族です。立ち上がるとすぐ後ろ、リビングの隅に非常持ち出し袋がありました。ほかには、ペットボトルの水6本 、非常持ち出し袋、子供用のカップラーメン、お菓子。大坪さんは災害への備えを心掛けていました。去年のあの大雨の日、大坪さんの自宅前の川が増水、避難したそうです。
【桜島】
コチラは桜島、2月10日、未明の噴火の様子です。このところ活発な火山活動が続いています。桜島では、大きな噴火が発生した場合に備え、毎年大がかりな訓練が行われています。
訓練の会場で、目を引いた赤いジャンパー。鹿児島県栄養士会災害支援チームです。大規模な自然災害が発生した場合、国や被災地と連携して、迅速に栄養や食生活の支援活動などを行います。
そこで、熊本地震でも支援活動し、ご本人も子育て経験がある栄養士の酒瀬川さんに、災害時にどのようなものが必要なのか?大坪さんの備えを参考にアドバイスを頂きました。
子どもは、2歳頃から嗜好、食べ物の好みが出て来るそうで、そういったことも家族に把握しておいて欲しいと言う事でした。
【液体ミルク】
今回桜島火山爆発総合防災訓練で、栄養士会災害支援チームの皆さんは、赤ちゃんのための液体ミルクの紹介をしていました。去年、日本でも2つのメーカーから発売されています。
液体ミルクは、2016年の北海道地震でも、被災地に送られましたが、外国の製品であったことやまだ知らない人が多く、必要な赤ちゃんに渡らなかったそうです。しかし、常温で保存でき、そのまま飲める液体ミルクは災害時に必要だとして、国や栄養士会は、啓発に取り組んでいます。この日も多くの方が試飲していました。
【非常時のチェックリスト】
ミルクやオムツ他、食料も備えて。不足しがちなのはビタミン・ミネラル・タンパク質。ビタミンやミネラルは野菜ジュースや果物の缶詰。タンパク質は大豆製品の缶詰。魚はツナ缶などで補える。これはおとなも同じです。
量としては、1週間分の備蓄が推奨されています。朝・昼・夕食と考えて、7日分、そこにお子さんはおやつも含めて1日5食と考えた方がよいでしょう。
また、水は1人1日あたり3リットルが目安とされています。赤ちゃんを、ご自分たちを守るための備えをお願いします。
【KTSスマイルベイビープロジェクト】
KTSスマイルベイビープロジェクトでは、鹿児島に生まれてくれた赤ちゃんに、はじめてばこをお届けしています。県内どこでも送ります。生まれてから6カ月以内に。詳しくは はじめてばこ公式ホームページをご覧下さい。