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9月15日(水)まん延防止延長~この状況に“まち”の本音は

県独自の緊急事態宣言発令から約1カ月。
更に、まん延防止等重点措置の期間が延長されました。
県内の新型コロナウイルス警戒基準は、依然としてステージ4。「爆発的拡大」のままです。
日々の暮らし、新学期スタート、飲食店の時短営業など、この状況について県民の皆さんの声を聞いてきました。
まん延防止措置の適用延長を受けて、行ったインタビューからは、戸惑いや不安、そして子どもたちが置かれている厳しい状況が見えてきました。
感染症の専門家の意見をまじえてお送りしました。

Q.どんな1カ月でしたか?

鹿児島市天文館

・40代女性
「ストレスが溜まります。一体いつまで続くんだろう。こんな生活が」
 

・20代男性
「過ごしにくくなった。今までできていたことができないというのは精神的にもきつい」
 

・20代男性
「友人の結婚式が延期になった。祝ってあげたかった」
 

・80代女性
「怖い。外に出ないようになった。人と会えない。いつまで続くんだろうっていう不安はあります」


 

恐怖・不安・ストレス
​聞こえてきたのは、新型コロナに感染することへの恐怖と、不安を抱えたまま生活することへのストレスでした。

・30代女性
「怖くて外に出られなかった。子どもがまだマスクができない。子どもが熱を出すと怖い。子どもから親への逆流感染が増えていると聞いたので怖い」
 

・30代男性
「子どもたちが遊ぶ場所がなくなった。思い出を作ってあげられないのはさびしい。外で遊ばせていても2歳なので、マスクをすぐ外してしまったり。他の人にこんな時に遊ばせてと思われないか不安もある」

 

・40代女性
「子どもたち同士で遊ばせにくくなった。子どもたちも不満が溜まっているみたい」
「友達と遊ぶ時間がなくてなんかさみしい」
「友達と話す時間がなくなっちゃった」
 

子どもを持つ親たちの葛藤
子育て環境への影響の大きさを痛感しました。
取材する中で、子どもを自由に遊ばせてあげたい、色々な経験をさせてあげたいという思いと、絶対にわが子を感染させるわけにはいかないという、親の葛藤を強く感じました。

 

・高校3年生・男子
「高校生活最後の年だけど、行事がなくなったのが辛かった。したかったなあ」
・高校3年生・男子
「修学旅行も無くなり、部活も思うようにできなかった。全部不満」

 

・高校2年生・女子
「やっぱりいつ終わるかわからないから、高校1年生のときからずっとコロナで、だから、いつちゃんと行事ができるんだろうって。このままできずに終わってしまうのかなって思うと、ちょっと、やっぱり、悲しい。悲しいです・・・」

 

高校生の悲痛な思い
これからの人生を生きる上で、宝物になるはずだった青春をコロナ禍によって奪われてしまった。その無念さは察するに余りあります。
それを「仕方ない」と必死に受け入れようとする姿に、言葉で言い表せないほど胸が痛みました。

鹿児島大学大学院の西順一郎教授に聞く、今後の私たちの生活

インタビューでみなさんから聞いた疑問とともに、鹿児島大学大学院の西順一郎教授に「これから私たちはどのように生活していくべきか」についてお話を伺いました。

子どもの感染対策や家庭内感染について

鹿児島大学大学院の西順一郎教授

Q.子どもがまだしゃべれないので、どんな症状が出たら危険信号だと気付けるのか?

A.子どもの新型コロナの症状は風邪と一緒だから区別は付かない。現在、10歳未満での死亡例は日本ではゼロです。あまり過剰に心配する必要はない。

 

Q.子どもがかかってしまったらどうしたらいいか。家庭内感染への備えはどうしたらよいか

 

A.乳幼児から家庭に感染を広げる事例はほとんどない。
大人が子どもに感染させているから子どもの感染者が増えている。大人が気を付けるべき。
もし乳幼児がコロナに感染してしまったら、そばにいるときには親がマスクをする、換気をしながら看病する。
 

中学生、高校生の場合は、ある程度接触を減らしても生活ができると思う。
大人と同じように「食事を分ける」「部屋を別にする」「マスクをつける」などの対策をとると良い。

ワクチンについて

Q.ワクチンの副反応が怖くて。打っても大丈夫なのかなって思っている。

A.新型コロナワクチンは、これまでのワクチンに比べて一過性の副反応、発熱や接種部位の痛みが強いのは事実です。
ただ、これは免疫を作るための一時的なものと考えて、実際に新型コロナに感染した時の症状に比べたら非常に軽いもの。
ぜひ接種してもらいたい。

Q.ワクチンを接種し終えたら、マスクを外して生活したり、普段の日常に戻るのか?

A.ワクチンは完璧なものではありません。有効率は高いが、一部の人には効果がないことも事実。
ワクチンを打ったから、元の生活でいいということは全くない。
たくさんある感染対策の一つという考えで、対策全体でリスクを下げていくと考えてもらいたい。

学校生活での感染対策のあり方について

Q.学年朝会は体育館で実施しているが、体育祭ができないと言われて。集会ができるのであれば、体育祭もできるのでは?

A.感染拡大を防止するためには学校行事を中止してしまえばいいけれども、これは大人が過剰に反応しすぎていると思う。
適切な対策を取ればリスクは減らせる。
子どもたちが楽しみにしている行事、特に屋外での行事を制限する必要はないと考えている。子どもの成長の時期は限られているので、その機会を奪わないようにしなければならない。

「with コロナ」へ考え方を改める

(西教授)新型コロナが広がって1年半以上経つ。
以前の生活に戻れますかと質問されるが、戻ってはいけないと思う。
これからも基本的な感染対策はやっていきましょう。
ただし、無理のない感染対策にしましょう。今後、対策の基準を緩和していく必要があると考えている。


 

いつまでコロナ禍が続くかということについては、ウイルスの問題ではなく私たち自身の問題。
この病気との付き合いをどうしていくのか考え直すことで、将来も変わってくるんじゃないか。

 

私たちはこれから、新型コロナという感染症がある世界で、正しい対処法を学びつつ、リスクに折り合いを付けながら生きていかなければならないと思います。

以前のような生活に戻るのではなく、「新型コロナとどう付き合っていくかを考える、「with コロナ」へ考え方を改めることが、コロナ禍を収束させるために必要なのかもしれません。