段ボールが財布やバッグ、コインケースに変身!使われなくなったものに新たな命を吹き込む段ボールアーティスト・島津冬樹さんが鹿児島市でワークショップを開催しました。
かごニューは、この日の島津さんの活動に密着。その思いに迫りました。
段ボールアーティスト・島津冬樹さん
南九州市川辺町の閉校跡地で2010年から毎年開催している『グッドネイバーズ・ジャンボリー』。今年は8/24日に開催されました。こちらで段ボールアーティストの島津さんが、段ボールを使ったカードケース作りを教えるワークショップを開催していました。まず段ボールのデザインを選び、型を取って切ります。段ボールをはがし定規を使ってなめらかにしたあとは、段ボールを折ってカードケースの形にします。スナップボタンを付けたら段ボールのカードケースの完成です。ワークショップに参加した皆さんは完成品に驚いていました。
島津さんと段ボールの出会い
段ボールアーティストの島津さんは、国内外で高い評価を得ています。島津さんが作った作品が国立新美術館で展示されたり、海外でワークショップを開催して大成功を収めているんです。
島津さんが段ボールアーティストになったきっかけは、10年前の大学生の時に財布がボロボロになってしまい、新しい財布を買うお金もなく、家にあった段ボールで間に合わせで財布を作ったこと。1カ月持てばいいと思っていた段ボールが1年も使えたことに驚いて、段ボールの魅力を伝えたくなったそうです。
大学卒業後、大手広告代理店に就職した島津さんは、会社をさぼっては段ボールを拾いに行ったり早く帰って家で財布を作っていました。会社に入って自分の段ボール愛の深さに気付き、3年半で会社を辞めました。
島津さんには、いつか段ボールミュージアムという自分が拾ってきた段ボールと、段ボールが持つストーリーを展示できる場所をつくりたいという夢があります。
映画『旅するダンボール』
そんな島津さんの段ボールを愛する姿が映画になりました。映画『旅するダンボール』は、「誰がデザインしたのか」「どんな思いで箱詰めしたのか」段ボールに込められた物語を追ったドキュメンタリーです。
何の段ボールを映画の主人公にしようか、一日中東京の市場で段ボールを探していた島津さん。最後に目に入ったのが徳之島産のポテトの段ボールでした。その段ボールのストーリーを追ってみると、素敵なストーリーが見つかりました。
エリートの道を捨て、自分がやりたい事を貫いてきた島津さん。段ボールと共に歩くこれからの物語が楽しみです。
旅するダンボールは、9月8日(日)~13日(金)までガーデンズシネマで公開予定です。