今年も甑島で行われたアクアスロン大会に213人が挑戦しました。島の漁師・宮拓司さん(38)もリレーで参加。大会当日の早朝に定置網漁を済ませ、毎朝作る海幸満載の漁師鍋を食べてからの出場です。また参加選手たちは、沿道の熱烈応援、タカエビ・キビナゴなど海の幸を使った手作り料理のおもてなしを受けながら、手作り大会を満喫しました。
手作りのおもてなし!こしき島アクアスロン大会密着
【こしき島アクアスロン大会】
「アクア」、ラテン語で水という意味の通り、トライアスロンはスイム・バイク・ラン(水泳・自転車ロードレース・長距離走)の3種目ですが、アクアスロンはスイム・ラン(水泳・長距離走)の2種目で競うレースです。今回六回目となる「こしき島アクアスロン」、県内外から多くの方が参加しました。甑島の自然や人にほれ込んで毎年参加している参加している方が多かったです。最高齢の参加者、名雪雅義さんは78歳!去年と同じ位のタイムを出すのが目標だそうです。
大会当日、あいにくの雨の中参加者を乗せた高速船が入港しました。港にはたくさんの出迎えのボランティアスタッフが。今年も漁師、学校の先生、航空自衛隊員、消防団など130人のボランティアスタッフが大会を運営します。
【スタート!】
スタート会場は手打海岸でした。あいにくの雨模様の中、キッズ・ジュニアの部の小学生から中学生までの選手たち15人が、スイム500メートルに挑戦しました。続いてロングは68人がスタートです。東京、大阪、福岡などから参加しました。スイム2㎞、ラン21.1㎞の本格的なこちらのコースの参加者は、トライアスロン経験者がほとんどです。スタンダードとリレーの参加者がスタートしました。ドラゴンボールの仮装に身を包んだ島の漁師さんが参加するリレーチームも参加しています。
【甑島の早朝の漁に密着】
ピッコロの格好をしていた宮さんの、早朝の定置網漁に着いていきました。定置網を仕掛けたのは岸からわずか数百メートルの海なのですが、さすが甑島、魚の数と種類が非常に豊富です。今が旬の大きな秋太郎(バショウカジキ)や何とウミガメまで網にかかっていました。この後ウミガメはすぐに逃がしました。漁の後は漁師の皆さんで朝ご飯です。今朝網にかかっていた残りの魚介類を贅沢に使って仕上げにお味噌で味付けした漁師鍋。一人分はかなりのボリューム、海の幸の出汁がしっかり染みたこの鍋を漁師の皆さんは毎日食べているそうです。
【ドラゴンボールチームの結果は…?】
スタンダードとリレーがスタートしました。小雨模様の中でのスイムで水温もかなり低かったのですが、無事スイムを終えた選手達が、次の種目ランへとトランジションして行きました。ドラゴンボールチームの第1競泳者、下野さんは水の冷たさには勝てずリタイアしていました。大会記録には残りませんが、宮さんたちドラゴンボールチームはランへと向かいました。ランは手打の武家屋敷ロードを駆け抜けています。島の方々のあたたかい声援が間近に肌で感じ取ることができます青瀬の給水所兼、リレーの第2走者の切り替えポイントで上江さんとバトンタッチです。ベジータの格好の上江さん、走りづらい服装ながら声援を受けて走り抜けます。
【大会は無事終了】
1位は神奈川県の近藤敏寛さん、ゴールで奥さんとお子さんがお出迎えです。最高齢の名雪さんも無事走り終えました。ドラゴンボールチームの皆さんは来年ももちろん参加するそうです。
大会の翌日、港では島民の方々によるお別れのセレモニーが行われました。人情味豊かな甑島の方々の想いがつまった「こしき島アクアスロン大会」、来年も参加者をあたたかく出迎えてくれることでしょう。