鹿児島の高校女子新体操界がこの夏、新たな戦いに挑んだ。名門・鹿児島純心、新星・鹿児島実業の新体操部。ライバル校同士が一つになり、14年ぶりの国体出場を目指した。運命の時がやってくる。苦しい練習を乗り越え、けがを克服し、いよいよその舞台に立つ彼女たち。全力で立ち向かう。1カ月にわたる密着。戦いを終えた先に見えたもの。諦めない、涙と感動の物語。高校生たちの熱い夏を追いました。
涙と感動女子新体操ライバル校が国体めざした熱い夏~後編
【戦いの前に】
本番前のウォーミングアップ。選手たちは緊張感に包まれていました。
演技のポイントは2つ。前半の脚でフープを投げて取る。そして後半の後ろ向きでフープを投げて取る演技です。
【試合説明】
試合は個人と団体の合計得点で競います。
個人戦を終えて鹿児島は6位。団体戦で15.530以上の得点を出し、4位以上に入らなければなりません。
【団体戦】
プレッシャーがかかる選手たち。
水元監督は不安の中にいる1年生の内田さんのもとへ向かいました。
たった一人の1年生。先輩たちの足を引っ張りたくない。腰の痛みに耐えながら全力で走ってきました。また、ひたむきな1年生を支えながら、先輩たちも懸命に踊ります。
いよいよ運命の時が始まります。
前半の見せ場、脚でフープを投げて取る…うまくいきました。
勢いに乗った選手たちは躍動します。
そして、後半の見せ場。後ろ向きでフープを投げ…見事キャッチ!
ほぼノーミスで全力を尽くした2分半でした。
【結果は】
得点 13.300 6位でした。
14年ぶりの国体出場は叶いませんでしたが、全員が達成感に満ち溢れていました。
【挑戦の先に見えたもの】
喜びの涙です。
全力で闘ったからこそ、流せる涙がある。
涙の先には、きっと未来への道が続いている…
新体操にかけた彼女達の夏。一生輝き続ける夏です…