県内でも広がりをみせている「こども食堂」。家庭の事情等で満足に食事をとることができない子供たちにとって、心と体の成長を支えるものと注目を集めている。しかしそのほとんどがボランティアで運営されているのが実情だ。この現状を何とかしたいと立ち上がった男性に密着。
こども食堂にサポーター制度を！
【こども食堂の現状】
「こども食堂」にどの様な方が食べに来ているかというと、赤ちゃんを抱えてこどもの食事が作れなかったり、一人暮らしの高齢者、親が共働きで一人でご飯を食べたくないお子さんなど、貧しくてというよりはコミュニケーションをとる場として利用されている方がほとんどです。
毎日やっている「こども食堂」や、月１回でやっている「こども食堂」と様々ですが、共通して言えるのは、「こども食堂」のほとんどが、ボランティアでやっている事です。この事を知ったある人が立ち上がりました。
【臨時のこども食堂】
８／５（土）鹿児島中央駅前の広場では、こども達の笑顔であふれていました。この日、鹿児島県内の「こども食堂」の事をたくさんの人に知ってもらおうと、鹿児島商工会議所青年部と子ども食堂が組んで、臨時の「こども食堂」を開きました。
【亀元亮広さん】
この「こども食堂」の仕掛け人が商工会議所青年部にいる亀元亮広（あきひろ）さん。お父さんと一緒に運送業を営んでます。
その亀元さんがこども食堂に思いを寄せたのはこんなきっかけがありました。
「１日１食で過ごしている子供がいることにビックリした
それをどうにかしようとしているのが子ども食堂
（子ども食堂のことを知らずに）ものすごく恥ずかしかった
子ども食堂の人たちは補助を受けずに有志でやっている
本来なら僕ら（商工会議所）が対応する事なんじゃないか？」と…
ボランティアで「こども食堂」を運営している現状を知った亀元さんは、自分たちに何か出来ることはないのかと商工会のメンバーに思いをぶつけました。みんなで出した答えは、「こども食堂」に食費や食材の提供をして恒久的に活動を続けられるシステム確立したいという事でした。早速商工会のつながりを生かして、自分たちでお願いに行き、「こども食堂」に対する熱い思いをぶつけていきました。
【賛同してくれた企業】
亀元さん達の思いに賛同してくれた企業は、今では３０社になりました。この先もまだまだ増えていくと思います。
【臨時のこども食堂】
今から３ヶ月前、亀元さん達はある企画を立ち上げることにしました。県内の「こども食堂」の活動を知ってもらおうと、臨時の「こども食堂」を開くことを決めました。亀元さん達の思いは、県内で「こども食堂」を運営している人たちにも届きました。
この日は、未明から台風５号が県本土に接近。そんな中、準備がすめられていました。予定の時間よりも早く臨時の「こども食堂」をオープン。商工会議所青年部、こども食堂総勢７９人でビラを配り、道行く人に呼びかけました。
食事を振る舞いながら「こども食堂」について説明しました。親子連れや何気に立ち寄った若者達など多くの人達の心をつかんでいました。会場には三反園知事も来場しました。メンバー達は「こども食堂」の意義を必死に訴え。またステージでも「こども食堂」を運営する人達がＰＲしていました。
そして、商工会議所からは集まったお金を「こども食堂」へ寄付。１人の思いから始まった臨時の「こども食堂」は、最後までたくさんの笑顔で賑わっていました。１人の思いから始まった大きな流れ、信念をつらぬけば出来ないことは無いと教えてもらった気がします。
