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かごnew
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11月14日(火)子ども中心に流行中のインフルエンザ、県内の状況は

県内に、インフルエンザ流行発生注意報が発令されています。
感染の中心が子どもたちということで、その現状を小児科に取材しました。

インフルエンザ、若年層を中心に感染拡大中

先月26日に流行発生注意報が発令されて以降、感染の拡大が続いています。
今年は、7月に1回目のピークがあり、その後は減少していました。
ところが、10月に入って感染が増加に転じ、3週連続で増え続けています。
今年は、夏にインフルエンザが流行するという、過去に例のない状況がありました。
そして、今の時期の流行も、例年と比べて3カ月近く早く、異例といえます。
 

【感染者の年代別の割合】
最も多いのが、10歳未満でおよそ5割。
続いて、10歳から19歳で、およそ3割です。
つまり、20歳未満がおよそ8割を占めていて、若年層の感染拡大が顕著となっています。

現状について、医師に取材

子どもたちを中心に、インフルエンザが広がっている現状について、鹿児島市の小児科を取材してきました。
鹿児島市にある、「大坪こどもクリニック」です。

待合室には、診察を待つ多くの親子の姿がありました。

診察に当たるのは、院長の大坪修介先生です。

(大坪先生)
7月のピークから落ち着いていたが、ここにきて近くの学校で学年・学級閉鎖があるなど、また増えてきている印象があります。
 

この日、発熱で受診した小学3年生の男の子の検査をしたところ、インフルエンザに感染していることが分かりました。

インフルエンザとは、どんな病気?

そもそも、インフルエンザとはどのような病気なのでしょうか。

特徴・高熱】

(大坪先生)
一般的な風邪と比べて、熱が急激に出ます。
インフルエンザの特徴としてまず挙げられるのが、「高熱」です。
多くは、38℃以上の熱が出ます。

【特徴・全身の症状を伴う】

(大坪先生)
そして、せき・鼻水などの風邪の症状だけでなくて、頭痛や全身の倦怠感が続いて、さらに筋肉痛・関節痛が出るなど、全身の症状を伴うのが特徴です。
 

特に子どもは、中耳炎を併発したり、高熱によるけいれんや気管支喘息になったりすることもあります。
 

【特徴・異常行動】

(大坪先生)
夜中に発熱して、興奮して何を言っているのか分からなかったり、外に出ようとしたりといった、「熱せん妄」という異常行動が子どもを中心に見られることもある。

特徴命に関わる危険も

さらに重症化すると、命に関わる危険もあると先生は話します。

(大坪先生)
私たちが一番気を付けるのが、インフルエンザ脳症ですね。

インフルエンザ脳症とは

インフルエンザ脳症とは、インフルエンザの感染によって起こる脳症で、主に1歳から5歳の幼児でリスクが高いとされています。

(大坪先生)
意識が戻らなかったり、後遺症が残る場合がある。

インフルエンザ脳症を疑う3つの症状

症状は、大きく3つに分けられます。

【1、けいれん】
15分以上続いたり、何度も繰り返したりする場合に、脳症が疑われます。

【2、意識障害
もうろうとして視線が合わなかったり、痛みにも反応しないなどが挙げられます。

【3、​異常行動
あるはずのないものが見えるなどの幻覚や、意味の分からない言葉を発するなど、いつもと違う様子が1時間以上にわたってみられます。

これらの症状に当てはまる場合は、すぐに医療機関へ連絡し、受診してください。

(大坪先生)
めったにないが、注意して見ておいてほしい。
予防接種をして、基礎免疫を上げておくことが大事。

看病時に注目すべき点

・意識障害
・繰り返す嘔吐
・呼吸困難

 

(大坪先生)
顔色が悪かったり、元気がない、ぐったりしている、食べてくれない、食欲がない、好きなものも食べてくれない。
そのような場合は、すぐに医療機関を受診するようにお願いします。

インフルエンザ脳症については、大坪先生が今までに、数千人のインフルエンザの子どもたちを診てきた中で、発症したのは数人程度だということなので、過剰に恐れなくてもよさそうです。
しかし、その危険性については知っておく必要があります。

【以下の状態であれば、慌てずに見守る】

・意識がしっかりしている
・食事がとれている
・呼吸が落ち着いている

大人が適切に対応できるよう、感染症について知識を持っておくことが大切ですね。