「鹿児島の二刀流~高校生編~」
鹿児島の二刀流を紹介するこの企画。
今回は、高校生にターゲットを絞って取材してきました。
二刀流。
2つの物事を同時にこなすことを意味し、メジャーリーガー・大谷翔平選手の活躍で今や世界中に広まったこの言葉。
しかし、鹿児島にも大谷選手に負けない二刀流高校生がいました。
鹿児島商業高校3年生の有川剣さんです。
彼の一つ目の特技が書道です。
そのスゴさも桁外れ。
434点の応募があった県の高校書道展で、見事、最高賞の大賞を受賞したほどの実力者なんです。
筆使いの多彩さや高校生らしい元気のある文字が、大賞の決め手となったとのこと。
有川さんが本格的に書道を始めたのは、なんと一年前。
段や級も持っていないにも関わらず、書道展で大賞をとったんです。
元々、文字を書くことが好きだった有川さん。
1年生から担任だった岩永先生のすすめで、書道を始めました。
(岩永先生)
字がきれいだったので、やったらどうかと声をかけた。
集中力があり、自分の世界にスッと入れる。
先生も、教えてわずか1年で大賞をとるとは思っていませんでした。
有川さんは、先生の筆の使い方を動画に撮るなどして研究していたそうです。
『先生のような書を書きたい」
「書道は楽しい」
そんな有川さん、実は書道部がメインではなかったんです。
もう一つの特技。
それは、彼の「剣」という名前に隠されていました。
そう、剣道です。
有川さんは、書道と剣道の二刀流なんです。
鹿児島商業といえば、剣道の名門校。
これまで何度も県の頂点をとってきた、全国常連校です。
武道場の中にも、たくさんのトロフィーが飾られています。
有川さんは、そんな伝統ある剣道部で主将をつとめてきました。
(有川さん)
日本一を目指しているので、部員をまとめてチーム力を上げていくことが難しかった。
とは言うものの、団体では県の高校総体優勝、全国大会ベスト8などの成績を残しました。
さらに、今年の夏に行われた九州大会では、個人の部で見事2位に輝きました。
得意な技は「面」。
(有川さん)
稽古してきた自分の技が1本になった瞬間は、一番いい瞬間。
そして、剣道で大学進学を目指します。
一日のスケジュールを見てみると、
朝に剣道と書道。
授業を挟んで、昼休みに書道。
午後の授業が終わると、剣道に書道。
(有川さん)
大学でも、剣道と書道を全力でやっていきたい。
二つの道を究める高校生有川さん。
これからも二刀流に挑み続けます。