焼酎王国・鹿児島で昔ながらの焼酎作りに欠かせない「木樽蒸留器」。今、その木樽蒸留器を作れる職人は鹿児島でたった一人だ。かごニューではその職人に密着。現在の名工にも選ばれた父、その後を受け継いだ思い、そして、木樽蒸留器の制作へのこだわり。職人の情熱を追いました。
かごしま未来伝~木樽蒸留器職人に密着~
【たんこどん】
8年前、父辰矢さんの病気をきっかけにたんこどん(木樽職人)になった津留安郎さん(54歳)。
木樽の製作には、設計図がなく、釘も使いません。一つの樽の製作に3カ月もかかります。
【父 津留辰矢さん】
3年前に他界した、父 津留辰矢さん(享年80歳)は、
2011年 現代の名工
2012年 黄綬褒章を受章
など、数々の受賞をなした名工です。
【若潮酒造】
若潮酒造へ木樽蒸留器の点検に行きました。津留安郎さんは木樽を作るだけではなく、点検にも訪れます。
若潮酒造の芋焼酎はその木樽を使い、もろみに蒸気を吹き込みアルコールを気化させています。
【指宿市 家族風呂 野の香】
こちらには、父辰矢さんが野の香の女将に何度も頼まれ初めて作った木樽風呂が有ります。
親子で設置に来ましたが津留さんも父辰矢さんもまだ入ったことがなかった木樽風呂。
今回は津留安郎さんが父を想いながら木樽風呂に入りました。
【父への思い】
2014年に辰矢さんが他界。まだ教えてもらいたい事がたくさんあった。
木樽蒸留器の職人になって8年。
木樽蒸留器があったからこそ知った父の偉大さ。
父の背中を追いかけて全力で今も作り続ける。
父辰矢さんから受け継いだ工具を使い、今年は2樽の木樽蒸留器を作ります。
これからも亡き父と共にこの道を歩んでいく…