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9月24日(金)日置市美山が舞台。女性陶芸家による緋色の陶器とは

日置市東市来町美山は、鹿児島県を代表する伝統工芸品、薩摩焼の県下最大の産地として知られています。
今回は、そんな歴史ある町で制作にいそしむ女性陶芸家を久木崎リポーターが訪ねました。

陶芸の里・美山

およそ400年以上前、薩摩藩17代当主島津義弘が、朝鮮出兵の時におよそ80人の陶芸家を連れ帰り、のちに今の美山に移住したことが始まりだと言われています。
※諸説あります
 

現在は、およそ10の窯元が立ち並び、竹林の小道など風情ある街並みが広がっています。

音里碗・川原久美子さん

今回訪れたのは、陶芸家・川原久美子さんの工房。川原さんは、美山で唯一の女性陶芸家です。

川原さんが使うのは穴窯という種類のものです。
穴窯は、窯の型としては日本最古のもので、初めて穴窯が作られたのは古墳時代までさかのぼるのだそうです。
川原さんの窯には、緋色窯という名前が付いています。

窯の中は階段状になっています。
燃料は薪で、釡内をおよそ70~80時間かけて1300℃前後まで上げていくそうです。

川原さんの作る陶器には、窯の名前でもある緋色の作品が多くみられます。
緋色とは、黄色味がかった鮮やかな赤色のこと。
その色はスカーレットとも呼ばれています。
 

★皿作り体験​★

​緋色の器を作りたくなるところなんですが、「技術」と「時間」が必要とのことだったので、久木崎リポーターは、皿作り体験をしてきました。
 

タタラ作り
タタラと呼ばれている板状の粘土を、曲げたりして形をつくる技法です。
粘土を叩いて、平らくします。叩くと、粘土が密になって締まり、最終的に強度が増すのだそうです。

力強く叩くことおよそ15分。
厚さが8ミリくらいになったら、表面を整え、上げたい縁部分を親指でつまんで形を作っていきます。

掻き落とし
粘土の表面に白土を塗り、それを尖ったものなどで削って、模様を施す技法です。

焼成
掻き落としが終われば、あとは焼くだけです。

★多肉植物の寄せ植え体験★

川原さんご自身の趣味で、多肉植物の寄せ植えをSNSに載せていたところ、「やってみたい」という声が多くなり、始めたんだそうです。

寄せ植えするための器をギャラリーで選び、川原さんが育てた多肉植物を使って作っていきます。

器に土を入れ終わったら、軽く霧吹きをして湿らせます。
 

あとは、1cmほどの穴を掘って、植物が倒れないように支えながら植えるだけ。
これを繰り返します。

最後に、セダムという乾燥に強い植物を植えて完成です。

出来上がり♪

体験で作ったお皿です。
ぽよがお月見をしながら、お団子を食べています。

続いて、多肉植物の寄せ植え。
置くだけで、インテリアのアクセントになりそうですね♪

音里碗

日置市東市来町美山410-1
営業 午前10時~午後6時
   午前10時~午後5時(冬季)
休み 不定休
電話 099-274-2287

陶芸体験       2000円(税込)~
多肉植物寄せ植え体験 2200円(税込)~ 器代・苗代込み
 

美山クラフトウィーク開催

10月30日から11月7日まで、第2回美山クラフトウィークが開催されます。
見て、歩いて、味わって、「薩摩焼の里」美山で、芸術の秋を楽しんでみてはいかがでしょうか。