「パースニップ」という野菜が鹿児島で注目されています。
主に、ヨーロッパで親しまれてきた伝統的な根菜で、クリスマスの時期には欠かせない食材なんだそうです。
日本ではほとんど流通していないと言われる中、垂水市で国産パースニップの栽培がすすんでいます。
火山灰に強く、栄養価も高いことから、垂水の新しい特産品として期待する声も。
パースニップ生産者オススメの、おいしい食べ方なども紹介しました。
パースニップって?
「パースニップ」。
初めて聞いたという方も多いかもしれませんが、欧米ではポピュラーなセリ科の根菜なんです。
垂水でパースニップを収獲
まだまだ日本では流通が少ないそうですが、今からの時期、ちょうど旬を迎えるということで、垂水の畑を訪ねました。
特別に、収穫体験をさせて頂きました。
大きさはニンジンほどなんですが、全く別のお野菜です。
熱を加えると、ほくほくした食感が楽しめます。
料理人たちからも注目
実は、パースニップが近年、県内の料理人たちからも注目され始めているんです。
鹿児島市の山形屋1号館7階にある「ル ドーム」。
本格的なフランス料理が楽しめるレストランです。
こちらでは、垂水産のパースニップをコース料理に使っています。
去年から取り入れるようになり、お客さんからも大好評なんだそうです。
パースニップを使ったムースに、キャビアなどを合わせた上品な一品。
そして、グラタン。
様々な食材との相性がいいのも、魅力なんです。
料理長の鹿島匡人シェフは、垂水市出身です。
(鹿島シェフ)
垂水産パースニップは、甘みが強くて香りも良いです。
鹿島シェフは、来月フランスで開かれる料理の世界大会に、日本代表として出場します。
垂水のパースニップも持って行き、調理に使う予定だということです。
(鹿島シェフ)
垂水産パースニップを使って、鹿児島の良さをアピール出来たら。
おいしいだけじゃない、パースニップ
そして、垂水のパースニップはおいしいだけじゃないんです。
鹿児島大学農学部、研究教授の加治屋勝子さんにお話を伺いました。
(加治屋勝子さん)
食物繊維やビタミン類、ポリフェノール類が豊富に含まれていて、アンチエイジングへの効果などが期待されます。
食で幸せになるような野菜として、育っていってくれたらいいなと思います。
パースニップ生産者の小谷さん
6年ほど前からパースニップの栽培を始めた、
Q.栽培のきっかけは?
(小谷さん)
垂水市の主要作物であるキヌサヤやインゲンが、火山灰の影響を受けやすいのが悩みの種でした。
新規作物を探す中で出会ったのが、根菜のパースニップでした。
パースニップの葉は食用には向かないそうで、ねっこの部分を食べます。
食べる部分は土に埋まっているため、火山灰の影響を受けにくいんです。
Q.栽培の難しい点は?
(小谷さん)
発芽率が高くないところが、栽培の難しい点です。
Q.垂水の地形は栽培に向いている?
(小谷さん)
水はけが良いところを好むので、シラス台地が合っているんです。
垂水の地形は、パースニップにとって育てやすい場所と言えます。
Q.最近は、外国の方からも問い合わせが多いそうですが。
(小谷さん)
ヨーロッパでは、クリスマスの時期に欠かせない食材なので、在日のイギリス人の皆さんから是非購入したいと声が多くあります。
去年に続き、今年も沢山依頼が来ています。
パースニップのおいしい食べ方
クリスマス料理にもぴったりの、美味しい食べ方を紹介。
①パースニップのソテー
②パースニップのポタージュ
③パースニップのパイ
道の駅たるみずはまびら たるたるぱあく
住所 鹿児島県垂水市浜平2036-6
電話 0994-45-572
垂水大同青果株式会社
住所 垂水市錦江町1-201
電話 0994-32-3456
営業 午前10時~午後3時(水・日・祝日を除く)