台風に備える

防災に詳しい鹿児島大学の井村隆介准教授を先生に迎えて、親子で楽しく学ぶ「ぼうさいの時間」。
台風が多くなるシーズンです。
そこで今回は、台風の備えについて学びました。
2020年9月、台風10号が襲来

2020年9月、台風10号が県内各地に大きな被害をもたらし、
死者1人と、18人の重軽傷者を出しました。

十島村の中之島では、最大瞬間風速46、5mを観測。
多くの建物被害も発生しました。
台風の風について学びます

台風が多くなるこの季節。
今回は、台風への備え方について学びます。

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
台風のシーズンがやってきました。
南の方で発生した台風が、鹿児島に接近することはよくあること。
台風の、特に「風」について勉強していきたい。

やってきたのは、薩摩川内市にある防災研修センター。
ここでは地震や雨、そして風の体験ができます。

◆前原竜二アナウンサー
きょうは風速30mを体験します。
ここでクイズ

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
風速30m、これは秒速なんです。
Q.1秒間に30mの風は、時速に直すとどのくらいになるか?

①車から顔を出す (約 時速50㎞)
②特急列車から顔を出す(約 時速100㎞)
③新幹線から顔を出す (約 時速200㎞)

正解は、
②の特急列車の約 時速100㎞

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
特急列車の窓がもし開けば、顔だけでなく手など全身を出すということになるとんでもない風。ちょっとしたものでもけがをしたり、場合によっては命を落とすこともある。
暴風域クラスの風を体験

台風のニュースでよく聞く、「強風域」と「暴風域」。
これは、それぞれ風の強さで分けられています。
■風速15m以上:強風域
■風速25m以上:暴風域

では、暴風域クラスの風速30mを実際に体験します。

◆前原竜二アナウンサー
すごい風でした。
飛ばされそうになって、恐怖を感じました。

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
台風の時は、風の強弱がさらにある。
それに雨が加わって、前を向いて歩けない状態。
車が来ても気づかない。

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
こういう風が強いときは、頑丈な建物の中にいることが大事。

実際に風の怖さを知ることは、防災への一歩となります。
ぜひ皆さんも体験してみてください。

薩摩川内市消防局防災研修センター
開館時間 午前9時~午後5時(最終入館:午後4時)
入 館 料 無料
休 館 日 月曜日
電 話 0996-22-0119
台風が来る前に備えるべきこと

続いて、KTS薩摩川内支局のバルコニーに場所を移して、
台風が来る前に私たちが備えるべきことを確認します。

◆前原竜二アナウンサー
台風に備える場合、このバルコニーのどこが危ないですか?
みなさんもどこが危ないか、一緒に考えてみてください。

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
スリッパ置いていると思うけど、こういうものはすぐに入れてください。

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
風速30mというのは時速100キロぐらいありますので、特急列車の中からぽいって捨てるような感じ…。

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
ポールは、長さがあって家に入れるのはなかなか難しい。
束ねて、低いところに置いておいてください。

◆前原竜二アナウンサー
ハンガーも洗濯ばさみも?

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
こういうものも、必ず家に入れるようにしてください。

あとは、テープで窓ガラスが割れても飛び散らないように対策をしましょう。

対策をとる前と、

とった後のバルコニーを比べてみましょう。
風が強くなる前にしっかりと対策を

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
風が強くなる前にしっかりと対策することが大事。

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
台風は、他の地震とかとは違って予測ができる。

◆鹿児島大学 井村隆介准教授
天気予報とか、どんな進路をこれからとるのかとか、
自分で考えて準備をしてほしい。