雨を知ろう
防災に詳しい鹿児島大学の井村隆介准教授とともに、毎月1回お送りしている親子で学ぶ“ぼうさいの時間”です。
奄美地方は今月5日、九州南部は今月11日にそれぞれ「梅雨入りしたとみられる」と発表されました。
県内全域で、雨のシーズンまっただ中です。
雨を知ろう
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
そこで、きょうの授業テーマは「雨を知ろう」。
降り方によっては脅威となる”雨”。
正しく知ることが、防災につながります。
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
気象情報で使われる雨の降り方の表現、降水量について学び、
命を守る行動をとれるようにしましょう。
いきなりクイズ
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
天気予報ではよく、何ミリ以上の「強い雨」や「激しい雨」、「猛烈な雨」が予想されていますといった表現が使われます。
これが、どんな強さの「雨」を表現しているか知っていますか?
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
5つの雨の呼び方。
「やや強い雨、激しい雨、非常に激しい雨、猛烈な雨、強い雨」。
と言われても、どんな雨なのかなかなかイメージできないのでは?
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
さて、ここでクイズです。
これらの表現と降水量を組み合わせて、正しく並べ替えてみましょう。
アナウンサーもニュースでよく使うこの言葉。前原君、大丈夫ですよね?
◆前原竜二アナウンサー
できました。
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
前原君、全問正解です!
【正解】
1時間雨量 予報用語
10ミリ以上~20ミリ未満 やや強い雨
20ミリ以上~30ミリ未満 強い雨
30ミリ以上~50ミリ未満 激しい雨
50ミリ以上~80ミリ未満 非常に激しい雨
80ミリ以上~ 猛烈な雨
雨の降り方を体験してみよう!
雨の降り方を体験!
薩摩川内市消防局1階の防災研修センターを訪ねました。
ここでは、雨や風、地震などあらゆる自然災害を体験することができます。
非常に激しい雨・1時間雨量50ミリの雨を体験
きょう体験するのはもちろん、“雨”。
まずは、非常に激しい雨、1時間雨量は50ミリです。
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
50ミリの雨は、視界がなくなってしまうような感覚です。
◆前原竜二アナウンサー
井村先生の声が聞き取りづらい。
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
外を歩いていると、車が近づいてくる音も聞こえなくなる。
雨の激しさだけではなくて、それに伴ってどんなことが起こるかを知ることが大事。
猛烈な雨・1時間雨量150ミリの雨を体験
続いて、猛烈な雨の1時間雨量150ミリ
◆前原竜二アナウンサー
わお!激しさが変わりました。視界がより悪くなりますね。
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
重さを感じるぐらいの雨。
50ミリを超えるような雨なら、不要不急の外出はできるだけ避けて
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
自分の視界が悪いということは、相手からも見えないということ。
歩行者も車もお互いを発見しづらい。
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
車を運転するなら、できるだけ早めにライトを点灯して、自分の居場所をわかるようにしたほうがいい。
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
50ミリを超えるような非常に激しい雨と天気予報で言われたら、不要不急の外出はしない方がいいと思う。
防災研修センター
薩摩川内市消防局1階
TEL :0996-22-0119
休館日:月曜日
※利用料無料(10人以上は要申し込み)
授業のまとめ
◆鹿児島大学 井村隆介准教授
天気予報の表現から、それはどんな雨なんだろうということを解釈して、自分自身の行動を考えてほしい。
ハザードマップを確認したり、雨が降ったら家の周りでどこが危ないかなど、家族でしっかり考えてみてください。