デジタル時代に輝く「そろばん」 計算力だけじゃない、記憶力と向上心を育てる教室の60年
2025年11月8日(土) 07:00
増える未就学児のそろばん学習

そろばんを習う未就学児が増えているという
鹿児島市の「若木そろばんあんざん教室」では、小中学生だけでなく幼稚園児の姿も。5歳の玉城灯梨ちゃんは、小学3年生で習う2桁の掛け算を暗算でこなしている。
全国珠算教育連盟によると、全国的にそろばんを習う未就学児が増加しているという。教室を運営する若木康広さんは「脳が柔らかいうちにそろばんを頭にイメージできれば、驚異的な暗算力を発揮できる」とそのメリットを説明する。
灯梨ちゃんは3歳の時からそろばんを始めた。小学1年生の姉・綾華さんは2024年に幼稚園児として初めて全国大会に出場した。綾華さんは灯梨ちゃんの目標でもある。
姉妹の競争心も学習意欲を高める。母親の智帆さんは「お姉ちゃんが勝つか、妹が勝つかという決勝戦があり、(灯梨ちゃんは)負けたことがわかると会場に響き渡る声で泣き叫んだ」と振り返る。「勝ちたい」と言う灯梨ちゃんは「たくさん練習する」と意気込む。
智帆さんは「そろばんを通して、負けたくない(気持ちを持ち)、これだけが自分の強みだというものを持つことは大事だと思う」と語る。
デジタル時代にも根強い人気を誇るそろばん。計算力や記憶力を磨くだけでなく、自分自身と向き合うための手段としても確かな存在感を放っている。
















































































































