消費額10年で6割に減少…鹿児島の花農家・花屋が挑む「花を日常へ」の戦略
2026年9月25日(金) 14:00
カフェで花に出会う 指宿の生花店が仕掛ける「敷居を下げる」戦略

生花店の隣にカフェが併設されている 指宿ボタニカルハブ花源(指宿市)
一方、指宿市にある「指宿ボタニカルハブ花源」は、生花店の隣にカフェを併設するという異色のスタイルで注目を集めている。代表の源川祐策さんが2年前にオープンしたこの店のコンセプトは、「初めて花を触る人が敷居を低くするという花屋」だ。
「若い子たちは花屋さんにはなかなか足を運ばないけど、カフェには来る。カフェに来て花屋の中で過ごすと花が欲しくならないかなと思って始めた」と源川代表は語る。
店頭には枕崎産のフルブルームマムをはじめ色とりどりの花が並び、午後3時を過ぎると続々と若い客が訪れる。会計を終えた客には源川代表から一輪の花がプレゼントされる。包み紙には花の飾り方が漫画で描かれており、初めて花を飾る人にも親しみやすい工夫が施されている。カフェ利用客が自宅用に購入する花は1割引になるサービスも用意されている。
「『初めて花をもらって飾りました』『会社で落ち込むことがあっても花が家の中にあるのを見て気持ちが軽くなった』『今度は自分で買いに来ました』というお客が結構いる。こういう仕事をやっていてすごくうれしい瞬間です」と源川代表は手応えを語る。
花を日常へ 現場の模索は続く

マルヨシ花園 副代表の楠千春さん
農家は「欲しい」ニーズに寄り添った花作りへと転換を図り、生花店は若い世代が花と出会う場を生み出している。「葬儀の印象を変えるような取り組みができないか」と語る楠千春さんの言葉は、業界全体の変革への意志を象徴している。
生産者と販売者がそれぞれの現場で知恵を絞り、花を日常に根付かせようとする取り組みは続く。枕崎と指宿、2つの現場が咲かせようとしている努力の花が、鹿児島の花産業に新たな風を吹き込もうとしている。


















































































































