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ニュース・スポーツ

【ザ・昭和】 今も人気「たぬきケーキ」 ケーキ界の絶滅危惧種は昭和ケーキ界のアイドルだった!?

2025年9月3日(水) 18:38

昭和の始まりから数えて2025年で100年ということで、昭和のぬくもりを感じる懐かしい場所やものを取り上げるシリーズ「ザ・昭和」。

3日はこちら、「たぬきケーキ」です。

その名の通りたぬきをモチーフにしたケーキで、バタークリームを使ったものが主流です。

昭和に生まれ、作るお店は少なくなってきていますが、令和の今も、その魅力は人々の心をつかんでいるようです。

鹿児島県内にいるたぬきケーキたちを探してきました。


たぬきケーキ。

その名の通り、「たぬき」が型どられています。

ロールケーキなどで作られた胴体、頭にはバタークリームが使われています。

その存在を街の人に聞いて見るとー。

20代
Q.たぬきケーキ、見たことある?
「ないです」
「かわいい」

50代
「あー・・・昔、よく(見かけた)」
「知ってます、知ってます。よく食べていました」

20代
「知らないです。そもそも地元がここ(鹿児島)じゃないので、(これ、実は全国で売られてます)え!?そうなんですか!?(笑)」

世代間で受け止めが違うこのたぬきケーキ。

昭和30年代に、日本のどこかのケーキ屋さんで生まれ、昭和40~50年代ごろに、全国的な存在になったんだとか。

当時、高価だった生クリームの代わりにバタークリームが使われていたそうです。

昭和の時代にはメジャーなケーキでしたが、時代とともに作る店が減り、今では、「ケーキ界の絶滅危惧種」と言われるように。

令和の時代に絶滅危惧種はどこにいるのか?

鹿児島市原良のケーキ店をたずねました。

昭和45年創業の「おかしのよしくら屋」。

店内に並ぶ15種類ほどのケーキ、その中に...発見!たぬきケーキです。

この日も、たぬきケーキを買いにきたお客さんがー

お客さん
「この間来て、おいしくて懐かしかった。リピーターに」
「小学生の頃、(給食で)クリスマスケーキとして出されていたような記憶がある」

たぬきケーキの魅力のひとつが、お店ごとに違う、顔や形。

よしくら屋のたぬきケーキ「ポン吉」の特長はその大きな目!

バタークリームの「白目」にチョコレートで大きめに「黒目」を入れていきます。

おかしのよしくら屋・吉村修治さん
Q.日によってチョコレートの感じで目が変わる?
「そうです。大きさとかタレ具合とか。(目が)デカいほうがかわいいんですけどね」

毎日30個ほどの「ポン吉」がショーケースに並びます。

絶滅危惧種と呼ばれてはいるものの、このお店での存在感は抜群のようです。

吉村修治さん
「かわいいですよね。見に来るというか、『ありますかー?』という感じで買いに来てくださる。昔からずっとトータルでよく売れている」

そんなたぬきケーキに見せられ、グッズまで作った人もいます。

とあるイベントのブースに飾られたのは「たぬきケーキ」をモチーフにした絵やグッズの数々。

制作したのは鹿児島市のイラストレーターのすずきふたこさん。

たぬきケーキとの出会いはいまから8年前のことでした。

イラストレーター・すずきふたこさん
「選べるケーキセットの中に、たぬきケーキがあって、何だか懐かしそうなケーキだけど食べたことないからちょっと食べてみようと思って。注文して食べたのがきっかけ。昔はよく見かけたけど今はあるのかなって思って」

それをきっかけに、県内のたぬきケーキを買いに行くように。

巡りあった「たぬきケーキ」は調査記録としてまとめているそうです。

すずきふたこさん
「生き物を模したものなので、買いに行くというより捕まえに、会いに行くとか、擬人化じゃないけどキャラクターとしての楽しさみたいなもの。食べるだけじゃなくて」

グッズの中には調査結果をいかした「狸ケーキ図鑑」も!

すずきふたこさん
「たぬきケーキを知っている人は、『あ~懐かしい』って。昔はよく見たよねー、最近見ないよねー、って言われたりするので、『最近もちゃんと売ってる店があるんですよ』っていう話になったりとか。知らない方は知らない方でこんなのあるんだ、って。面白いねーって、知ってても知らなくても興味関心は持ってもらえる」

すずきさんのグッズは世の中が忘れかけているタヌキケーキの魅力を広めるきっかけになっているようです。

昭和レトロな魅力が満載のたぬきケーキですが実は令和の時代の流れに乗り、ふるさと納税の返礼品に選ばれるものまで現れました。

それがこの「ポン太くん」です!

昭和29年創業。

鹿児島県さつま町鶴田の「お菓子のかたおか」の「たぬきケーキ」です。

昭和57年に生まれたポン太は、ココアロールにバタークリームをコーティングした王道の「たぬきケーキ」。

5年ほど前から幸せの黄色いポン太くん、しろちゃん、茶ちゃ丸、さくらちゃんと次々に仲間が増えて、「ポン太くんと仲間たち」というネーミングでさつま町のふるさと納税返礼品になりました。

全国からオーダーが来るといいます。

お菓子のかたおか・片岡利美さん
「『かたおか』の要というか。ポン太くん、たぬきケーキあっての『かたおか』だ。『昔の味だよね』『そうだよね、昭和だよね』って」

ポン太くんに魅せられたファンから、手紙やたぬきグッズが送られてくることもあるんだとか。

片岡利美さん
「これ見たとき、うちのたぬきだ!と思った。『かたおかのたぬきケーキに似たスリッパがありました』って(お客さんが)送ってきたり。『どこに売ってました?』って『某しまむらに』って(笑)、ありがたいですよね」

ポン太くんを作っているのは、店のオーナーの片岡昭一さんです。

43年間、味は変えずに作り続けています。

お菓子のかたおか・片岡昭一さん
「頭脳はあちら(奥さんの利美さん)手はこちら主導ですけど、ただ動かすだけですから。こんなおじさんが作っていますけど、『かわいいですよ』って(笑)。この間、里帰りした近くの女の子が、おじちゃんのケーキがおいしかったって。うれしいですよ。そんなことを言ってくれるとね」

昭和生まれのたぬきケーキ。

作るお店の数は少なくなっていますが、きょうもどこかのお菓子屋さんで、おいしさと一緒に昭和の懐かしさを届けています。

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