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口永良部島のいま

【5月19日撮影 口永良部島 浸水被害の様子】

5月29日、口永良部島が全島避難をした2015年の噴火から4年を迎えました。
およそ7か月に及ぶ避難生活、島に戻り元通りの生活、再び観光客が訪れるまでには
時間がかかりました。
ようやく生活が安定し、島での新しい取り組みが始まった昨年8月、新岳が再び噴火。
住民の皆さんは、島内で一時的ではありましたが避難する事態となりました。
その後も、今年に入っても、火山活動の活発化が時々ニュースになっていました。

梅雨入りを前に、大雨についての備えや島の近況などを
島の方に電話で聞いたのは、5月中旬のこと。
それから数日後に、今回の災害は起きました。

5月18日、屋久島地方に降った50年に一度の大雨。
この地域に口永良部島も入っていました。
そして・・・

島では、フェリーの港があり多くの住民が暮らす地域で床下や床上の浸水、
土砂や流木の流れ込みで、一時孤立した地区もありました。

【5月19日撮影 口永良部島 浸水被害の様子】

住民の方から、写真を送って頂きました。

【橋に流れ着いた流木】
【飲料水を運んできた海上保安庁の船】

何より大きな被害は、島の水道の導水管被害です。
このため島内では水道が使えない事態に。

【島民のみなさんによる復旧作業】

口永良部島では災害などにも島民が力を合わせて対処しています。

しかし、今回は島民だけでは対応が厳しいと、自衛隊に災害派遣を要請しました。

【自衛隊がヘリで到着する様子】

被害から3日目、自衛隊が島に入り、作業が始まりました。

そして被害から5日目、水道の復旧作業が終わり、島で水道が使えるようになりました。

大雨で泥に汚れるなどした衣類、ようやく洗濯機が使えるようになったということです。

しかし、今回の被害だけでなく4年前の噴火とその後の避難生活で受けた島の被害も
まだ完全に復旧してはいません。
復旧工事をしてほしくても認められない状況や、活きている火山により
作業が中断したり、私たちには実感できない困難が、口永良部島にはあります。

【2018年 新岳 撮影:加茂川里美】

それでも穏やかに時が過ぎて、静かに海の音が耳に届き、風がやさしく流れるこの島は
魅力的で惹きつけられてしまうのです。

【2018年 前田集落から見る本村港 撮影:加茂川里美】

また、行きたいなぁ・・・