”介護旅行”を手がけるヘルパーに密着 「介護の技術」と「添乗員の知識」を兼ね備えた専門家 「行きたいところに行き、会いたい人に会ってほしい」
2025年9月18日(木) 19:46
朝晩の暑さも少しだけ和らいで秋の行楽シーズンがやってきました。
そんな中、年齢や障害に関係なく誰もが旅を楽しめるように、専門の知識を持ったヘルパーが、お出かけや観光に同行するサービスが注目されています。
笑顔が生まれる介護の旅に同行しました。
旅行に行きたい。友達に会いたい。墓参りをしたい…。
そんな願いを年齢や、周りに迷惑をかけるからとあきらめてはいませんか?
そうした人たちに寄り添ってくれる心強い味方がいます。
車椅子で観光地・知覧にやって来た人たち。
UDラボ・堤玲子さん
「今日はよろしくお願いします」
介護旅行を手がけるヘルパーの堤玲子さんです。
堤さんは、高齢者や障害のある人の外出を支援するための「介護の技術」と「添乗員の知識」を兼ね備えた専門家です。
UDラボ・堤玲子さん
「(車椅子で)入れますね。こういう幅とかが気になったりします」
「66.5センチ」
堤さんたちは県内の観光地や市街地に出向いて、車椅子が通れるスペースがあるか、介助できるトイレがあるかなどを調べ、介護が必要な人の旅に役立つ情報を発信しています。
堤さん
「情報発信を先にすることで現場に来てからショックを受けたり、もっと行けたところがあったという人を減らしたい」
実際の介護旅に同行させてもらいました。
鹿児島市にある有料老人ホーム。
堤さん
「外出するからファンデーションとか塗ってもいい?」
この日、お出かけするのは、伊東光子さん84歳。
一人で歩くことが難しい伊東さんは、数カ月に一度、堤さんが同行する外出支援サービスを利用しています。
伊東光子さん(84)
「よかで~♪」
メイクもばっちり。
ウキウキ気分で出発です。
送迎してくれるのは福祉タクシー。
この日は、買い物を楽しみたいと天文館へ向かいました。
Q.お出かけはいつ以来ですか?
伊東さん
「1、2カ月?もうちょっと前かな?楽しいです」
楽しそうに話す伊東さんですが、介護が必要な人が外出をためらうケースは少なくありません。
病院への通院や役所への届け出などの外出は介護保険が適用されますが、旅行や買い物、冠婚葬祭などは介護保険が適用されず、外出をあきらめる人が多いのが現状です。
そこで注目されているのが利用者が自費で負担する外出支援サービスです。
料金は介護の程度で異なりますが、堤さんの会社の場合は4時間で1万2000円から。
移動や食事、排泄の介助など介護サービスを受けながらお出かけすることができます。
今回訪れた天文館の老舗の洋服店は伊東さんのお気に入りで、2年ぶりに買い物にきました。
店員
「伊東さん元気でしたか?お久しぶりでしたね」
馴染みの店員さんと久しぶりに再会し、さっそく洋服選びです。
店員
「こんなのは?前開きでどうですか」
事前に利用者が行きたい場所はリサーチ済みのため、少し狭い店内の通路も車椅子でスムーズに移動できます。
Q.この赤色が気に入りましたか?
伊東さん
「すてき!」
自分の目で見て、触れて納得いくものをみつけるのが買い物の醍醐味。
「後ろもリボンがある。そっちにしよう」
堤さん
「かわいいですね」
久しぶりの買い物で伊東さんはお気に入りの洋服を買うことができました。
続いてはお昼ご飯です。
大好きなカレーライスが食べたいという伊東さんの願いに応えてやってきたのは、デパートのレストランです。
堤さん
「これ(エプロン)していいですか?」
衛生用の手袋をつけてご飯を取り分けたり、場合によっては食材をハサミでカットするなど食事の介助もしてもらえるため、安心して食事を楽しめます。
利用者に寄り添う堤さん。
外出支援サービスの仕事に就いたのは自身の経験がきっかけでした。
堤さん
「自分自身の身内の介護。父とおばのふたりの車椅子を押したりしてたんですが、(助けてくれる人が)もう一人いたら、もっと遠くに連れて行けるのにと、ずっと思ってきた」
20年前、父親とおばの介護を一手に担っていた堤さん。
2人を旅行に連れ出した時の笑顔が忘れられず、10年前に外出支援サービスの会社を立ち上げました。
利用者は年々増え、ちょっとしたお出かけから県内外への介護旅行などたくさんの思い出に寄り添ってきました。
この日お出かけした伊東さんは…。
伊東さん
「最高に楽しかったです。買い物もできたし、天気も良かったし」
堤さん
「行きたいところに行く、会いたい人に会う、そして楽しんでもらう。どんな方でも何らかでお連れしたり、お連れする方法をお伝えしたり、一緒に外出する方法を考えて行けたらと思います」
自然と笑顔がこぼれる介護旅行。
高齢化が進むこの時代に需要はますます高まりそうです。
そんな中、年齢や障害に関係なく誰もが旅を楽しめるように、専門の知識を持ったヘルパーが、お出かけや観光に同行するサービスが注目されています。
笑顔が生まれる介護の旅に同行しました。
旅行に行きたい。友達に会いたい。墓参りをしたい…。
そんな願いを年齢や、周りに迷惑をかけるからとあきらめてはいませんか?
そうした人たちに寄り添ってくれる心強い味方がいます。
車椅子で観光地・知覧にやって来た人たち。
UDラボ・堤玲子さん
「今日はよろしくお願いします」
介護旅行を手がけるヘルパーの堤玲子さんです。
堤さんは、高齢者や障害のある人の外出を支援するための「介護の技術」と「添乗員の知識」を兼ね備えた専門家です。
UDラボ・堤玲子さん
「(車椅子で)入れますね。こういう幅とかが気になったりします」
「66.5センチ」
堤さんたちは県内の観光地や市街地に出向いて、車椅子が通れるスペースがあるか、介助できるトイレがあるかなどを調べ、介護が必要な人の旅に役立つ情報を発信しています。
堤さん
「情報発信を先にすることで現場に来てからショックを受けたり、もっと行けたところがあったという人を減らしたい」
実際の介護旅に同行させてもらいました。
鹿児島市にある有料老人ホーム。
堤さん
「外出するからファンデーションとか塗ってもいい?」
この日、お出かけするのは、伊東光子さん84歳。
一人で歩くことが難しい伊東さんは、数カ月に一度、堤さんが同行する外出支援サービスを利用しています。
伊東光子さん(84)
「よかで~♪」
メイクもばっちり。
ウキウキ気分で出発です。
送迎してくれるのは福祉タクシー。
この日は、買い物を楽しみたいと天文館へ向かいました。
Q.お出かけはいつ以来ですか?
伊東さん
「1、2カ月?もうちょっと前かな?楽しいです」
楽しそうに話す伊東さんですが、介護が必要な人が外出をためらうケースは少なくありません。
病院への通院や役所への届け出などの外出は介護保険が適用されますが、旅行や買い物、冠婚葬祭などは介護保険が適用されず、外出をあきらめる人が多いのが現状です。
そこで注目されているのが利用者が自費で負担する外出支援サービスです。
料金は介護の程度で異なりますが、堤さんの会社の場合は4時間で1万2000円から。
移動や食事、排泄の介助など介護サービスを受けながらお出かけすることができます。
今回訪れた天文館の老舗の洋服店は伊東さんのお気に入りで、2年ぶりに買い物にきました。
店員
「伊東さん元気でしたか?お久しぶりでしたね」
馴染みの店員さんと久しぶりに再会し、さっそく洋服選びです。
店員
「こんなのは?前開きでどうですか」
事前に利用者が行きたい場所はリサーチ済みのため、少し狭い店内の通路も車椅子でスムーズに移動できます。
Q.この赤色が気に入りましたか?
伊東さん
「すてき!」
自分の目で見て、触れて納得いくものをみつけるのが買い物の醍醐味。
「後ろもリボンがある。そっちにしよう」
堤さん
「かわいいですね」
久しぶりの買い物で伊東さんはお気に入りの洋服を買うことができました。
続いてはお昼ご飯です。
大好きなカレーライスが食べたいという伊東さんの願いに応えてやってきたのは、デパートのレストランです。
堤さん
「これ(エプロン)していいですか?」
衛生用の手袋をつけてご飯を取り分けたり、場合によっては食材をハサミでカットするなど食事の介助もしてもらえるため、安心して食事を楽しめます。
利用者に寄り添う堤さん。
外出支援サービスの仕事に就いたのは自身の経験がきっかけでした。
堤さん
「自分自身の身内の介護。父とおばのふたりの車椅子を押したりしてたんですが、(助けてくれる人が)もう一人いたら、もっと遠くに連れて行けるのにと、ずっと思ってきた」
20年前、父親とおばの介護を一手に担っていた堤さん。
2人を旅行に連れ出した時の笑顔が忘れられず、10年前に外出支援サービスの会社を立ち上げました。
利用者は年々増え、ちょっとしたお出かけから県内外への介護旅行などたくさんの思い出に寄り添ってきました。
この日お出かけした伊東さんは…。
伊東さん
「最高に楽しかったです。買い物もできたし、天気も良かったし」
堤さん
「行きたいところに行く、会いたい人に会う、そして楽しんでもらう。どんな方でも何らかでお連れしたり、お連れする方法をお伝えしたり、一緒に外出する方法を考えて行けたらと思います」
自然と笑顔がこぼれる介護旅行。
高齢化が進むこの時代に需要はますます高まりそうです。