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みなさんは鹿児島に日本一短い航空路線があるのをご存じですか？

いったいどことどこを結んでいるのでしょうか。

果たして飛行時間はどれくらい短いのか。

今回、実際に飛行機に乗って検証してみました。

そして、この日本一短い路線を売りにしたグッズを作り、地域おこしをしている男性もいます。

その場所を取材しました。

日本一短い航空路線は鹿児島県の奄美群島にありました。

奄美大島の東に見えている喜界島。

目視で確認できるほど近い場所にあるこの２つの島を結ぶ便が日本一短い航空路線です。

地図で見ると奄美空港と喜界空港の直線距離は約２４ｋｍ。

実は距離だけで見ると沖縄の北大東島と南大東島の空港を結ぶ約１３ｋｍの路線の方が短いのですが、２０２４年８月に運休しました。

このため、奄美－喜界路線が日本一短い路線になったのです。

日本エアコミューターの旅客機が１日２往復運航されています。

では飛行時間はどれほど短いのか、実際に飛行機に乗り込み検証してみました。

奄美支局・麓伊賀久記者
「この飛行機は間もなく離陸します。はたして飛行時間はどれくらなのか、こちらのストップウオッチで計ってみたいと思います」

飛行機のエンジンがうなりをあげ離陸します。

飛行機はぐんぐん上昇し、雲が流れていく様子も確認できます。

日本エアコミューターによりますと、奄美ー喜界間の飛行時間は、天候などでばらつきはあるものの平均わずか１０分ほど。

そのため…

機内アナウンス
「みなさまにご案内いたします。これより喜界空港に向け着陸態勢に入ります」

離陸してから３分あまり。

早くも着陸するアナウンスが流れてきました。

そして、あっという間に喜界島上空へ。

飛行機はシートベルトの着用サインが消えることなく、喜界空港に着陸しました。

はたして時間は！？

麓記者
「喜界空港に到着しました。飛行時間は１１分２１秒です。あっという間でした」

短い飛行時間に利用客も驚きの声を上げます。

利用客
「飛んでる時間は本当にすぐでしたね。海と雲の中だけでした」

「あっという間でした。（飛行機が）雲から抜けるとか好きだけど、そういうところもあまりなくて（笑）」

「人生で一番短かった。これはこれで新鮮」

「日本一短い航空路線」で奄美大島からやってきた喜界島。

実はこの路線を喜界島の町おこしにつなげようと奮闘している人がいます。

東京都出身で４年前に喜界島に移住した谷川理さんです。

島の特産品の企画や販売を行っています。

実はＫＴＳでは２０２４年も谷川さんを取材していました。

このときはライブハウスを貸し切り映画の上映会を開催。

映画館のない島の子どもたちを楽しませていました。

そんな喜界島愛にあふれる谷川さんも日本一短い路線を何度も利用し、飛行時間を計測しているといいます。

４年前　喜界島に移住・谷川理さん
「ここ４年くらい奄美大島に行くときにはタイムアタックをしているが、延べ回数は５０回超えていて毎回計ってはタイムをＳＮＳに上げ、ついに６分台出た！とか発信している」

今回、谷川さんは日本一短い路線を売りにしたグッズを作りました。

喜界空港の文字を入れ込んだキーホルダーと、飛行時間や直線距離をイラストにしたＴシャツ。

売れ行きは上々だと言います。

谷川理さん
「喜界島にゆかりのあるデザイナーにお願いして作っていただいて、おかげさまで大好評でＴシャツもキーホルダーもかなり品薄になっている。９月の中旬に追加で生産して納品してもらう」

運航を開始した１９８３年から２０２５年５月までに約１９０万人が利用している奄美ー喜界路線。

日本エアコミューターの広報担当者は「日本一短い路線になったことで多くのお客様に興味を持ってもらえた」と話しています。

谷川さんもこの機会に喜界島の魅力をさらに発信したいと意気込みます。

谷川理さん
「島の人が島外から来た人を優しく受け入れていることが（私の）喜界島愛につながっていると思う。もっと新しいものを作って、島外の人にもっと喜界島を知ってもらえるように頑張っていきたい」

サンゴ礁が隆起してできた特有の地形に、生産量日本一の白ゴマを道路沿いに天日干しするセサミストリートと呼ばれるこの時期ならではの風景。

「日本一短い航空路線」で喜界島の魅力を探しに訪れてみてはいかがでしょうか。