「シルバーウィークに間に合わせる」鹿児島県が旅行割 熊本地震キャンセル11万泊超、九州で初の県単独支援策
2026年9月4日(金) 14:30

鹿児島県が独自の旅行割実施へ
熊本地震の影響で失われた観光需要を取り戻すため、鹿児島県が九州の他県に先がけて独自の旅行割を実施する見込みだ。「シルバーウイークまでに事業を開始することが重要」と県財政課長が語るように、観光需要の回復に向けた動きは急ピッチで進んでいる。
8月だけで11万泊以上がキャンセル

鹿児島県による記者会見(9月2日)
熊本地震の発生後、九州では主要な交通手段が寸断され、観光業への打撃は深刻だった。鹿児島県内だけでも、8月7日時点で11万泊分以上の宿泊予約がキャンセルされたことが確認されている。
こうした状況を受け、鹿児島県は9月2日、総額140億9100万円にのぼる補正予算案を発表した。その中に、県独自の旅行割として4億5200万円が盛り込まれている。
割引率は最大6割、上限は2万円

県財政課 徳重裕二課長
県独自の旅行割では、1回の旅行あたりの割引率は最大6割、上限は2万円に設定されている。これは、早ければ10月から始まる予定の「九州ふっこう応援割」の内容に合わせた形だ。
県財政課の徳重裕二課長は、「今回の地震により失われた旅行需要を迅速に取り戻すためには、多数の需要を取り込みやすいシルバーウイークまでに事業を開始することが重要」と述べ、九州ふっこう応援割が始まるまでの間の観光需要を取り込む狙いを強調した。
熊本地震発生後、観光需要喚起の支援策を県単位で独自に行うのは鹿児島県だけであり、九州の中でも一歩踏み込んだ対応となる。開始はシルバーウィーク前の9月中旬を目指しており、制度の詳細は県議会での可決後に決まる見通しだ。
インバウンド向け新幹線助成も9月中旬から再開へ

国内外からの観光需要の回復を目指す
観光支援策はこれだけではない。県はあわせて、外国人観光客の片道分の新幹線代を助成する「インバウンド誘客促進特別事業」についても、9月中旬ごろから開始することを明らかにした。この事業は九州新幹線の一部区間の運休に伴い、開始を見合わせていたものだ。
県独自の旅行割と組み合わせることで、国内外からの観光需要の回復を幅広く後押ししたい考えである。
赤潮被害への対応も補正予算案に盛り込む

「赤潮被害緊急支援事業」に1620万円を計上
今回の補正予算案には、観光支援策のほかにも注目すべき項目がある。2026年6月に八代海で発生した赤潮被害への対処として、死んだ魚の埋設処理などの経費の一部を支援する「赤潮被害緊急支援事業」に1620万円が計上されている。地震被害だけでなく、自然災害による漁業への影響にも対応する内容となっている。
9月11日開会の県議会で提案予定

県議会での審議が注目される
補正予算案は、9月11日に開会する鹿児島県議会の9月議会で提案される予定だ。可決されれば、旅行割やインバウンド誘客促進特別事業の詳細が正式に固まり、シルバーウィーク前の開始に向けた準備が本格的に動き出す。
旅行需要の回復という課題に対し、鹿児島県が九州の先頭に立って動き出した形だ。シルバーウィークを観光復興の起点とできるか、県議会での審議が注目される。
















































































































