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ニュース・スポーツ

「子供の視力を守る」鹿児島の小学校が実証 外遊び・姿勢・メディアルールで子どもの目を守る取り組みとは?

2026年6月5日(金) 13:45

今回は子どもの視力について考えます。

まずはこちらのグラフをご覧ください。

これは文部科学省がまとめた裸眼視力1.0未満の割合です。

高校生、中学生、小学生、それぞれで増加傾向で高校生は約7割、中学生は約6割、そして小学生は約4割が裸眼視力1.0未満となっています。

子どもの視力を守るためにはどうすればいいか。

県内の現状や、取り組みを取材しました。

全国に展開する大手眼鏡ブランドの鹿児島市の店舗です。

店の一角には、キッズ眼鏡のコーナーが。

こちらには30~40種類のキッズ眼鏡が並んでいます。

Zoff イオンモールKAGOSHIMA BAY店・福原輝久店長
「子どもの生活習慣というか、目にするもの、スマートフォンとかタブレットの授業とか増えているので、やはり需要は高まっている印象」

キッズ眼鏡市場は、子どもの視力低下を背景に拡大傾向に。

スポーツや体育の授業など活発に動き回る子どもでも、扱いやすく壊れにくい眼鏡が販売されています。

眼鏡による視力矯正のほかに、Zoffが全国各地で行っているのが学校での出前授業です。

子どもたちが「目の健康」を意識するきっかけになればと力を入れています。

子どもの視力低下の現状を専門医はどう見ているのでしょうか。

県眼科医会・土居範仁会長
「いまの小児の近視は『パンデミック』と言われるくらい世界的に急増、若年化している。以前より深刻な状態になっていると言える」

子どもの視力低下、つまり「近視」は世界的な問題に。

その要因の一つが、コロナ禍です。

県眼科医会・土居範仁会長
「学校などでは、タブレット学習が増えて近くでものをみることが多くなったのと、外に出なくなったこと。(この2つが)要因としてあげられる」

その一方で、近視のメカニズム解明も進み目薬による治療も始まっているようですが…

県眼科医会・土居範仁会長
「これは(点眼での治療)近視は改善はしないが、ある一定のところからどんどん落ちていくのをなだらかにしていく、あるいは止めるという作用がある」

目薬の治療はあくまでこれ以上視力を落とさないことが目的。

子どもの視力を守るには、そもそもの目を悪くするきっかけを減らすことが重要だといいます。

子どもの視力低下に歯止めをかけたい。

目の健康への取り組みを積極的に行っている学校があります。

3年生
「どっちともA」
4年生
「右がAで左がB」
2年生
「右目と左目とどちらもA」

全校児童約250人、指宿市立山川小学校です。

山川小学校・末吉幸養護教諭
「山川小学校が統合して2年目に赴任して最初の視力検査の時に、裸眼視力1.0未満の児童が約45%くらいいて、夏休み後の視力検査でもさらに悪くなっていた。山川小の健康課題の一つかなと思って取り組みをすることにした」

養護教諭の末吉幸さん。

取り組みを始めて4年目になります。

目の健康のために、重点的に取り組んでいるのが・姿勢・スマートフォンなどのメディアルール・外遊びの3つです。

「おなかと背中にグーひとつ、背すじぴーん」

授業はタブレットを使う正しい姿勢を意識させるため声かけからスタート。

「目の体操」

タブレットを一定時間使ったら、目の体操をして、目を離す時間を作ります。

そして、昼休みには、ほとんどの児童が校庭で元気よく外遊び!

日光にあたり、外で遊ぶことが近視の予防につながるという研究成果が示されていて、日本眼科医学会も1日2時間の外遊びを推奨しています。

児童の保健委員会も目を守るための活動をはじめました。

保健委員長
「30分に1回遠いところ見たり、距離とかを気を付けようってポスターを作った」

ポスターは低学年にもわかるように学年によって表現を変えるなど工夫。

タブレットや教科書との距離を測る姿勢棒も作りました。

そして、山川小学校が取り組みの中でいちばん大事にしているのが、家庭との連携です。

夏休みと冬休みには、各家庭にこのようなチェック表を配布。デジタル機器を使う時間や、場所、タイミングなどルールを親子で決めて、目の健康に向き合います。

山川小学校・末吉幸養護教諭
「保護者が子どもの様子や取り組んでみて難しかったこと、『こうしたらうまくいった』などいろんな視点で書いてくれて、保護者の意見も取り入れながら次の取り組みを考えている」

児童たちも自分の目を守るための意識が高まってきているようです。

5年生
「運動をすることと、メディアを使うときは目を30センチ以上離すことを気をつけている」
6年生
「ゲームなどをしたら、できるだけ遠くを見る。(目との)距離を考えてやっている」
6年生
「2年生くらいから視力が落ちていたが、3年生から検査を受けてAになった。ノートと目の距離を30センチ離すことを心がけている」

学校と家庭が一緒になって取り組みを進めた結果、2023年度、半数近かった裸眼視力1.0未満の児童の割合は、2025年度には31.5%に低下。

県の平均も下回るまでに改善しました。

この春の視力検査では、さらにその割合は低くなったそうです。

姿勢、メディアルール、そして外遊び。

取り組んだものはシンプルなことばかりです。

山川小学校・末吉幸養護教諭
「『目の健康を守る』ことに対して、特別なこととしてとらえるのではなく、普段の日常生活のなかで当たり前の習慣として身につけてくれるといいなと思っている。そうできるように家庭と学校で協力しながら取り組みを続けていきたい」

デジタル機器があふれる現代社会で大きな課題となっている子どもの近視。

日常にある「当たり前の習慣」をしっかり意識することが、視力低下を防ぐための第一歩と言えそうです。

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