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ニュース・スポーツ

鹿児島の酪農が直面する現実と働き方改革 「自動搾乳ロボット」導入と少人数経営

2026年5月7日(木) 18:30

鹿児島といえば肉牛のイメージが強いですが、実は各地で乳牛が育てられ、酪農もさかんなのはご存じでしょうか。

今回は進化を遂げる酪農の現場と課題について植竹アナウンサーが取材しました。

まずは街のみなさんに聞いてみました。

普段から牛乳、飲みますか?

Q.牛乳は普段飲みますか?

60代
「私は毎日朝から飲んでます」

10代
「コーヒーとかに入れたりします」

40代
「自分はあんまり飲まないですけど、子どもが飲みます」

40代
「カルシウムを取ってもらうために、中学生の男の子と小学生の成長期に飲ませています」

私たちの暮らしに深く根付く牛乳。そこでこんな質問をしてみました。

Q.牛乳に旬があると知っていましたか?
「えっ!?知らなかったです」
「知らない。知らない」

あまり聞きなじみのない牛乳の旬。

県酪農業協同組合のデータを見ると、3月から5月までの今の時期が、牛乳の原料に当たる生乳の生産量が多く、牛乳の“旬”と呼べる時期であることがわかります。

今まさに最盛期を迎えている酪農の現場。

最先端のロボットを導入し、劇的な変化を遂げている農場が県内にもあると言います。

鹿屋市串良町にあるTabata Milk Landの代表・田畑健志さんです。

植竹敦史アナウンサー
「一頭一頭繋がれて飼育されているのかなと思ったが、こちらの牛舎は繋がれていない」

Tabata Milk Land・田畑健志代表
「こちらの牛舎は“フリーストール牛舎”という形態を採用していて、牛がベッドに寝たり、自由に餌を食べたり、自由に水を飲んだり、自分で搾乳に行ったりというのが自由にできるような仕様になっている」

田畑さんは2022年に両親の酪農経営を引き継ぎ法人化。

現在は乳牛約140頭を妻・母・パート1人のたった4人で管理しています。

それを可能にしたのが最先端のロボットの導入です。

植竹アナウンサー
「牛があそこに並んでいるが、あちらの機械は?」

田畑さん
「あれは『自動搾乳ロボット』になります。乳頭洗浄から搾乳。いい牛乳はタンクへ。そうでない牛乳は廃棄でというように分離ができる」

これまでは朝・夕の2回、手作業で行っていた搾乳作業。

それがロボットの導入により、24時間いつでも自動で搾乳を行うことが可能になり、作業時間も6分の1に短縮。

搾乳回数も1日2回から平均で2.8回に増え、搾乳量は1頭あたり1日約6リットル増加しました。

田畑さん
「これから先、30年・40年この仕事に携わっていく中で、人も牛も無理のない経営スタイルというので、長い目を見て搾乳ロボットという選択肢があった」

しかし、酪農を巡る現状は明るい話ばかりではありません。

エサ代や燃料費の高騰、高齢化による離農者の増加などを背景に、かつて5000戸を超えていた県内の酪農家の数は年々減少の一途をたどり、今では124戸にまで落ち込んでいます。

利益を出すためには経営の大規模化が求められる中、田畑さんのように少人数で経営を維持するためには、労働負担の軽減が重要となります。

植竹アナウンサー
「こうやって自分で搾乳機の中に入っていく。これが(搾乳カップ)が自動でつくんです」
「こちらでは餌が出されるということで、搾乳されている時間は牛たちはその餌を食べている。もう夢中で餌を食べている」
「搾乳が終わった後、自分でゲージから出ていく」

搾乳した牛乳の成分分析を自動で行い、「潜在性乳房炎」という病気を早期に見つけたり、牛の行動をデータ化して発情のタイミングを把握することも可能になったと言います。

田畑さん
「今はもう8時半、9時半にはロボットの牛舎の方が作業が終わるので、それから時間を合わせてどこかに遊びに行くのは可能になった」

このように大きなメリットがある一方で、導入には高い壁も。

1台で2000万円以上の費用がかかることに加え、ロボットに合わせた牛舎の立て替えや改修も求められ、多額の初期投資が必要となります。

そのため、県内での自動搾乳ロボットの導入率はまだ1割にも満たないのが現状です。

田畑さん
「もう相当な借金した。30年、40年先を見据えてやるんだったら僕は大賛成。もうちょっと短いスパンだったりとかしたら、支払いの面とかも色々考えたりするので、もうちょっと考えた方がいい」

酪農を持続可能な産業として次世代に伝えるために。

各地の農家がそれぞれの課題に向き合いながら、きょうもおいしい牛乳を私たちの食卓に届けてくれています。

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