「救えない命をなくしたい」大隅肝属地区消防組合・有志隊員のレスキューチーム 鹿児島県
2025年3月7日(金) 18:28
大隅肝属地区消防組合の隊員で結成したレスキューチームを紹介します。
プライベートの時間も使い訓練し、技術を高める隊員たちの思いを取材しました。
ロープを使い、要救助者の元へ駆けつける隊員たち。
訓練は高さ約25メートルの橋の上で行われました。
大隅肝属地区消防組合の現役隊員の有志が集まり2020年に発足した、レスキューチームKR_kagoshima_kanoyaです。
所属している消防署は別々ですが、自身の知識や技術を高めるために、署の垣根を越え自主的に訓練を続けています。
「3日間行方不明になっていた人が本日ハイキングをしていた人に発見された。意識レベルが悪いという通報内容」
彼らがトレーニングしているのは、国際的な安全基準を満たしたロープを使う救助法です。
ヘリコプターや車両が使えない山岳地帯や急斜面でも迅速に救助できるそうです。
「人が行ける場所は、全てが救助現場になる可能性がある」と、実際にある建物や構造物を使い訓練しています。
この日の訓練は、鹿児島県霧島市の丸岡公園で行いました。
訓練の場所探しや使用交渉も自分たちでしています。
「脈の強さ、速さ、弱く速い。呼吸も浅く速い」
容体を確認後、担架に遭難者を乗せると橋の上までつり上げる作業に移ります。
頭が高くなるようにわずかな角度をつけ、そして、揺れないように、慎重にー
ドローンの映像では、ほとんど揺れていないのが確認できます。
橋の上まで救助するのにかかった時間は9分52秒。
しかし、満足せずもっとできることがないか1回、1回、さまざまな可能性を追求していきます。
「例えば、外傷があるのか無いのかとか、なぜここに倒れていたのか。低体温の他に、何か裏に隠れているものは無いのか。例えば、糖尿病から動けなくなって結果的に低体温になってしまったんじゃないかとか」
救助に使う道具を見せてもらいました。
KR_kagoshima_kanoya 大隅肝属地区消防組合 南部消防署・穂山高志さん
「自分たちが上り下りできるように、各個人が最低限の資材を身につけている。人やポジションによって変わってくるが、大体20~30ぐらいある。これが大体15万円くらい。個人で買っている。家族には内緒で、こっそりへそくりで買っている」
道具の費用も負担してプライベートの時間を削り訓練を積む隊員たち。
KR_kagoshima_kanoya 大隅肝属地区消防組合 中央消防署・郡山晃さん
「『あの人たちが来てくれたから助けてもらえた』というのが突き動かされる原動力」
2月。
まだ夜が明けない時間にメンバーが集合していました。
ロープレスキューの国際的な大会にこれから向かいます。
KR_kagoshima_kanoya 大隅肝属地区消防組合 内之浦分署・倉田光リーダー
「チームを結成して4年、この大会に出ることを目標にやってきたので、チーム一丸となって頑張りたい」
KR_kagoshima_kanoya 大隅肝属地区消防組合 東部消防署・甫村亮さん
「24時間の勤務が終わって、その次の日に訓練をして、また24時間勤務して、訓練してという感じ。約5ヶ月間やってきた」
会場の香川県に出発しました。
後日、大会の動画を見せてもらうと驚きの光景がありました。
実際の造船所で高さ90メートルの場所までロープで上り、遊園地の観覧車でも模擬救助が行われていました。
この大会に参加したのは国内18チーム、海外6チームの現役消防士です。
救助技術を競いながら互いに意見を交換し、それぞれのレベルアップを図っています。
KR_kagoshima_kanoya 大隅肝属地区消防組合 内之浦分署・倉田光リーダー
「普段、スケールの小さいところで訓練していると出ないようなハプニング、ロープが伸びたり、高さへの恐怖心を感じた。24チーム中18位という目指すべき結果では無かったが、結果以上に大きいものを持ち帰れた」
橋での訓練中、隊員たちは要救助者に何度も何度も声をかけていました。
「大丈夫ですか?分かりますか?」
「今から上に引き上げていきますからね」
「一緒に頑張りましょう」
建物は高くなり、災害が頻繁に起きても救えない命をなくしたいー。
高い志を持った若き隊員たちは、出動要請が入らないことを毎日祈りながら、きょうも訓練を続けます。
実は、こうした勤務外のプライベートで訓練するチームが、鹿児島県内に20ある消防本部のうち約半数に存在するそうです。
VTR中に、ロープや滑車などの道具を自分たちで購入しているとありましたが、こうした活動は徐々に認められていて、高隈山系があり登山者の多い鹿児島県垂水市消防本部では2024年度、200万円の予算を付けて道具を購入しているということです。
本当に皆さんの日々の努力、活動に頭が下がります。
プライベートの時間も使い訓練し、技術を高める隊員たちの思いを取材しました。
ロープを使い、要救助者の元へ駆けつける隊員たち。
訓練は高さ約25メートルの橋の上で行われました。
大隅肝属地区消防組合の現役隊員の有志が集まり2020年に発足した、レスキューチームKR_kagoshima_kanoyaです。
所属している消防署は別々ですが、自身の知識や技術を高めるために、署の垣根を越え自主的に訓練を続けています。
「3日間行方不明になっていた人が本日ハイキングをしていた人に発見された。意識レベルが悪いという通報内容」
彼らがトレーニングしているのは、国際的な安全基準を満たしたロープを使う救助法です。
ヘリコプターや車両が使えない山岳地帯や急斜面でも迅速に救助できるそうです。
「人が行ける場所は、全てが救助現場になる可能性がある」と、実際にある建物や構造物を使い訓練しています。
この日の訓練は、鹿児島県霧島市の丸岡公園で行いました。
訓練の場所探しや使用交渉も自分たちでしています。
「脈の強さ、速さ、弱く速い。呼吸も浅く速い」
容体を確認後、担架に遭難者を乗せると橋の上までつり上げる作業に移ります。
頭が高くなるようにわずかな角度をつけ、そして、揺れないように、慎重にー
ドローンの映像では、ほとんど揺れていないのが確認できます。
橋の上まで救助するのにかかった時間は9分52秒。
しかし、満足せずもっとできることがないか1回、1回、さまざまな可能性を追求していきます。
「例えば、外傷があるのか無いのかとか、なぜここに倒れていたのか。低体温の他に、何か裏に隠れているものは無いのか。例えば、糖尿病から動けなくなって結果的に低体温になってしまったんじゃないかとか」
救助に使う道具を見せてもらいました。
KR_kagoshima_kanoya 大隅肝属地区消防組合 南部消防署・穂山高志さん
「自分たちが上り下りできるように、各個人が最低限の資材を身につけている。人やポジションによって変わってくるが、大体20~30ぐらいある。これが大体15万円くらい。個人で買っている。家族には内緒で、こっそりへそくりで買っている」
道具の費用も負担してプライベートの時間を削り訓練を積む隊員たち。
KR_kagoshima_kanoya 大隅肝属地区消防組合 中央消防署・郡山晃さん
「『あの人たちが来てくれたから助けてもらえた』というのが突き動かされる原動力」
2月。
まだ夜が明けない時間にメンバーが集合していました。
ロープレスキューの国際的な大会にこれから向かいます。
KR_kagoshima_kanoya 大隅肝属地区消防組合 内之浦分署・倉田光リーダー
「チームを結成して4年、この大会に出ることを目標にやってきたので、チーム一丸となって頑張りたい」
KR_kagoshima_kanoya 大隅肝属地区消防組合 東部消防署・甫村亮さん
「24時間の勤務が終わって、その次の日に訓練をして、また24時間勤務して、訓練してという感じ。約5ヶ月間やってきた」
会場の香川県に出発しました。
後日、大会の動画を見せてもらうと驚きの光景がありました。
実際の造船所で高さ90メートルの場所までロープで上り、遊園地の観覧車でも模擬救助が行われていました。
この大会に参加したのは国内18チーム、海外6チームの現役消防士です。
救助技術を競いながら互いに意見を交換し、それぞれのレベルアップを図っています。
KR_kagoshima_kanoya 大隅肝属地区消防組合 内之浦分署・倉田光リーダー
「普段、スケールの小さいところで訓練していると出ないようなハプニング、ロープが伸びたり、高さへの恐怖心を感じた。24チーム中18位という目指すべき結果では無かったが、結果以上に大きいものを持ち帰れた」
橋での訓練中、隊員たちは要救助者に何度も何度も声をかけていました。
「大丈夫ですか?分かりますか?」
「今から上に引き上げていきますからね」
「一緒に頑張りましょう」
建物は高くなり、災害が頻繁に起きても救えない命をなくしたいー。
高い志を持った若き隊員たちは、出動要請が入らないことを毎日祈りながら、きょうも訓練を続けます。
実は、こうした勤務外のプライベートで訓練するチームが、鹿児島県内に20ある消防本部のうち約半数に存在するそうです。
VTR中に、ロープや滑車などの道具を自分たちで購入しているとありましたが、こうした活動は徐々に認められていて、高隈山系があり登山者の多い鹿児島県垂水市消防本部では2024年度、200万円の予算を付けて道具を購入しているということです。
本当に皆さんの日々の努力、活動に頭が下がります。