過熱する冷凍食品業界 鹿児島・いちき串木野市のメーカーに潜入 油で揚げる食品の需要増 「冷凍野菜」も人気
2025年10月23日(木) 13:43
スーパーに並ぶ冷凍食品。
今、この冷たいおかずたちが熱く盛り上がっているのをご存じですか?
フレッシュフィールドなりざわ・中間勝志さん
「これだけお米が高いのでチャーハンなど米飯関連の動きが(前年比)110%くらい伸びている」
最近では限られた幅でより多くの種類を陳列できるよう、パッケージが縦長のサイズに変化するなどメーカー同士の熾烈な競争も繰り広げられているそう。
街で聞いてみると…
街の人
「仕事が遅くまでだったりするので、楽したい時用に」
「夜ご飯とかつまみとか」
日本冷凍食品協会によりますと、2024年度の国内の工場出荷額は、前年に続き最高額に。
一人あたりの消費量も増加を続けています。
様々なメディアで冷凍食品の魅力を広める”冷凍王子”こと西川剛史さんは、その背景をこう分析します。
冷凍生活アドバイザー 「冷凍王子」として活動・西川剛史さん
「昔は調理に一日の中でも時間を費やしていた部分があると思うが、夫婦共働きや核家族化で時間をかけずに、おいしくて手軽に食べられる観点で冷凍食品が伸びていると思う」
そんな冷凍食品を全国各地に届ける工場が鹿児島にもあります。
約1000平方メートル、温度はマイナス18度。
いちき串木野市にある「ナカシン冷食」の冷凍室です。
ここでは350種類の冷凍食品が日々作られています。
明治33年(1900年)に鮮魚商として始まり、その後、さつま揚げなどの製造販売を展開。
売り上げの最盛期だった約40年前に、新たな事業として冷凍食品の製造を始めたそうです。
ナカシン冷食 代表取締役・中尾好伸さん
「(当時)ハンバーグやフライ類など洋食が増えていたので、それに合わせた食品を作っていくということで冷凍食品を始めた」
その後、会社の主力事業に成長し、売り上げはこの5年で約1.6倍に増加しています。
中尾さん
「うちも去年、お客さんからの注文を作りきれなくなって、今年設備を増やして生産ラインを増設して対応している」
この日はロングセラー商品の製造日。
いざ、工場へ潜入です!
美川愛実キャスター
「これは何kgくらいある?」
ナカシン冷食 生産管理部・大迫洋幸部長
「200kg近くあります」
機械の前にあったのはミンチの塊。
50%がレンコンやにんじん、シイタケなどの野菜です。
このミンチを機械に投入すると、、、丸く団子状に。
20センチ間隔で並んで進み・・・
油の海へダイブ!
こんがり揚がったのもつかの間。
190度の油から一転、わずか30秒ほどで、マイナス40度近く極寒の冷凍エリアへ。
こうして生まれるのがナカシン冷食で20年続くロングセラー「山芋と蓮根 シャキシャキ肉団子」。
美川キャスター
「ごろごろした食感もありながら、ちゃんとお肉としての食べ応えもあって、すごくおいしいです」
このメニューをはじめとする油で揚げる食品の需要は特に高まっているそうです。
油を使う手間が省けるため、一般向けのほか、人手不足にあえぐ飲食店や介護施設との取り引きも増えているといいます。
ニーズが高まっている冷凍食品の中で、”冷凍王子”こと西川さんが注目しているのは「冷凍野菜」です。
気候変動で野菜が不作となるケースも続く中、長期保存ができ、必要な量だけ使えるため食品ロス対策にもなります。
美川キャスター
「こんにちは~」
鹿児島市にある餃子店ビッグファイブでは、そんな冷凍野菜を使ったメニューを開発しました。
主役となるのは、ブロッコリーです。
餃子のビッグファイブ・川原健司さん
「廃棄も多い課題のある野菜だったが今回冷凍の野菜で、おいしさも含めて一石二鳥、三鳥でお届けできるギョーザができました」
これまで廃棄されていたブロッコリーの茎を冷凍保存し、餃子の種に使っています。
こんなメリットもあったそうです。
川原さん
「キャベツが高騰したとき、農家が作れない出せないという時に支えになる」
この冷凍ブロッコリーを使った餃子は、西川さんが発起人として開催した「全国冷凍食品アワード」で大賞に選ばれました。
川原さん
「冷凍のブロッコリーが保存してあって、それが使われることで安定的な供給になっていけば」
家庭や職場における時短の必要性に不安定な野菜の価格。
冷凍食品のニーズの高まりは社会課題を反映していました。
冷凍食品の今後について西川さんは。
「例えば糖尿病の人が糖質を抑えるために糖質制限した冷凍食品もあるし、冷凍のペットフードも出ているので、ワンちゃん向けの商品も冷凍で販売されているので、あらゆる食を解決するのが冷凍だと思う」
熱を帯びる冷凍食品業界。
その活躍の場はまだまだ広がっていきそうです。
今、この冷たいおかずたちが熱く盛り上がっているのをご存じですか?
フレッシュフィールドなりざわ・中間勝志さん
「これだけお米が高いのでチャーハンなど米飯関連の動きが(前年比)110%くらい伸びている」
最近では限られた幅でより多くの種類を陳列できるよう、パッケージが縦長のサイズに変化するなどメーカー同士の熾烈な競争も繰り広げられているそう。
街で聞いてみると…
街の人
「仕事が遅くまでだったりするので、楽したい時用に」
「夜ご飯とかつまみとか」
日本冷凍食品協会によりますと、2024年度の国内の工場出荷額は、前年に続き最高額に。
一人あたりの消費量も増加を続けています。
様々なメディアで冷凍食品の魅力を広める”冷凍王子”こと西川剛史さんは、その背景をこう分析します。
冷凍生活アドバイザー 「冷凍王子」として活動・西川剛史さん
「昔は調理に一日の中でも時間を費やしていた部分があると思うが、夫婦共働きや核家族化で時間をかけずに、おいしくて手軽に食べられる観点で冷凍食品が伸びていると思う」
そんな冷凍食品を全国各地に届ける工場が鹿児島にもあります。
約1000平方メートル、温度はマイナス18度。
いちき串木野市にある「ナカシン冷食」の冷凍室です。
ここでは350種類の冷凍食品が日々作られています。
明治33年(1900年)に鮮魚商として始まり、その後、さつま揚げなどの製造販売を展開。
売り上げの最盛期だった約40年前に、新たな事業として冷凍食品の製造を始めたそうです。
ナカシン冷食 代表取締役・中尾好伸さん
「(当時)ハンバーグやフライ類など洋食が増えていたので、それに合わせた食品を作っていくということで冷凍食品を始めた」
その後、会社の主力事業に成長し、売り上げはこの5年で約1.6倍に増加しています。
中尾さん
「うちも去年、お客さんからの注文を作りきれなくなって、今年設備を増やして生産ラインを増設して対応している」
この日はロングセラー商品の製造日。
いざ、工場へ潜入です!
美川愛実キャスター
「これは何kgくらいある?」
ナカシン冷食 生産管理部・大迫洋幸部長
「200kg近くあります」
機械の前にあったのはミンチの塊。
50%がレンコンやにんじん、シイタケなどの野菜です。
このミンチを機械に投入すると、、、丸く団子状に。
20センチ間隔で並んで進み・・・
油の海へダイブ!
こんがり揚がったのもつかの間。
190度の油から一転、わずか30秒ほどで、マイナス40度近く極寒の冷凍エリアへ。
こうして生まれるのがナカシン冷食で20年続くロングセラー「山芋と蓮根 シャキシャキ肉団子」。
美川キャスター
「ごろごろした食感もありながら、ちゃんとお肉としての食べ応えもあって、すごくおいしいです」
このメニューをはじめとする油で揚げる食品の需要は特に高まっているそうです。
油を使う手間が省けるため、一般向けのほか、人手不足にあえぐ飲食店や介護施設との取り引きも増えているといいます。
ニーズが高まっている冷凍食品の中で、”冷凍王子”こと西川さんが注目しているのは「冷凍野菜」です。
気候変動で野菜が不作となるケースも続く中、長期保存ができ、必要な量だけ使えるため食品ロス対策にもなります。
美川キャスター
「こんにちは~」
鹿児島市にある餃子店ビッグファイブでは、そんな冷凍野菜を使ったメニューを開発しました。
主役となるのは、ブロッコリーです。
餃子のビッグファイブ・川原健司さん
「廃棄も多い課題のある野菜だったが今回冷凍の野菜で、おいしさも含めて一石二鳥、三鳥でお届けできるギョーザができました」
これまで廃棄されていたブロッコリーの茎を冷凍保存し、餃子の種に使っています。
こんなメリットもあったそうです。
川原さん
「キャベツが高騰したとき、農家が作れない出せないという時に支えになる」
この冷凍ブロッコリーを使った餃子は、西川さんが発起人として開催した「全国冷凍食品アワード」で大賞に選ばれました。
川原さん
「冷凍のブロッコリーが保存してあって、それが使われることで安定的な供給になっていけば」
家庭や職場における時短の必要性に不安定な野菜の価格。
冷凍食品のニーズの高まりは社会課題を反映していました。
冷凍食品の今後について西川さんは。
「例えば糖尿病の人が糖質を抑えるために糖質制限した冷凍食品もあるし、冷凍のペットフードも出ているので、ワンちゃん向けの商品も冷凍で販売されているので、あらゆる食を解決するのが冷凍だと思う」
熱を帯びる冷凍食品業界。
その活躍の場はまだまだ広がっていきそうです。