鹿児島市立美術館開館70周年記念 松本市美術館所蔵 草間彌生 版画の世界 ―反復と増殖―
世界的前衛芸術家・草間彌生(1929~)の版画の世界をご紹介する展覧会です。
草間彌生は1993年第45回ヴェネチア・ビエンナーレにおいて、日本を代表する作家として世界の舞台へと立ちますが、その前段で積極的に版画制作に取り組んだことも、現在の評価につながる大きな原動力となりました。
草間彌生は1979年に版画作品を初めて発表します。そこには米国から帰国後の死や苦悩をテーマにした作品とは対照的に、華やかなモチーフが色彩豊かに表現されています。それまでの抽象的な表現に加え、具体的なモチーフが色彩豊かに表現されています。南瓜、ドレス、葡萄、花や蝶など日常的なモチーフが網目や水玉で構成され、明瞭な色彩をまといます。網目や水玉の増殖が創作活動の根幹にあった草間と、複製芸術である版画は必然的に出合ったと言っても過言ではないでしょう。
近年は、富士山を主題に浮世絵の木版画の技法を用いた連作や、モノクロームの大型シルクスクリーン作品「愛はとこしえ」シリーズなど、特徴的な作品を発表しています。
本展覧会では、草間彌生の故郷・長野県松本市にある松本市美術館が所蔵する、公立館としては世界最大規模を誇る草間彌生の版画作品から、厳選された約160点で、草間彌生の版画芸術の魅力と軌跡を展観します。
会期・会場
【会期】令和6年9月27日(金)~11月10日(日)
9時30分~18時(入館は17時30分まで)
【休館日】9/30(月)、10/7(月)、10/15(火)、10/21(月)、10/28(月)
【会場】鹿児島市立美術館 一般展示室(1.2)
観覧料
一般 1,200(1,000)円
高大生 800(500)円
小中学生 600(300)円
※()は前売、20名以上の団体観覧料
主催など
【主催】鹿児島市立美術館、南日本新聞社、KTS鹿児島テレビ、KKB鹿児島放送
【特別協力】松本市美術館
【企画協力】朝日新聞社
【協力】株式会社草間彌生
【協賛】阿部出版株式会社
関連事業
(1) 特別企画展記念講演会
講師 渋田見 彰氏(松本市美術館 美術担当係長)
演題 「前衛芸術家・草間彌生 創作の軌跡」
日時 令和6年10月13日(日)14時~15時30分
会場 講堂 鹿児島市立美術館地下1階
対象 どなたでも
定員 60人(事前申込制9月13日より先着順)
(2) 特別企画展記念トーク
講師 大西若人氏(朝日新聞編集委員)
演題 「取材で出会った草間彌生さん」
日時 令和6年10月26日(土)14時~15時
会場 市民アトリエ(1)鹿児島市立美術館地下1階
対象 どなたでも
定員 40人(事前申込制10月13日より先着順)
(3)記念ワークショップ「はじめてのリトグラフ」
講師 黒木 周氏(版画作家)
日時 10月5日(土)11時~15時
会場 市民アトリエ(1)(2)鹿児島市立美術館地下1階
対象 中学生以上(調整中)(決まり次第連絡差し上げます)
定員 16人(事前申込制・抽選)
(4) 作家・作品解説会(鹿児島市立美術館学芸員によるスライドトーク)
日時 10月6日(日)、20日(日)、11月4日(月・振休)
各日 14時~15時
会場 地下市民アトリエ(1)
対象 どなたでも
定員 各回24人(当日13時30分から整理券配布、定員になり次第配布終了)