猛暑で需要増! 工場育ちのレタス きっかけは鹿児島特有のアレ!? 鹿児島・鹿屋市
2025年9月19日(金) 18:38
2025年の夏は暑い日が続き、葉物野菜の価格が上がっています。
そんな中、鹿児島県鹿屋市では「工場育ち」のレタスが売り上げを伸ばしています。
14年前、生コンクリートを製造する会社が生産を始めたきっかけとなったのは、鹿児島特有の“アレ”でした。
鹿屋市の工場地帯にあるこちらの工場。
どんな製品を製造しているのかと思いきや…!?
17℃から19℃に保たれた室内で栽培されていたのは、シャキシャキとした食感が楽しめる「フリルレタス」です。
2025年の夏は、猛暑と大雨が影響して葉物野菜の収穫量が減り、価格も上がっています。
そんな中、気候の影響を受けず、高品質のレタスを安定的に出荷できるこちらの工場では、例年と比べ取引が3割ほど増えているそうです。
天候や季節に左右されることもなく、市場が休みの日以外は毎日出荷。
この日は約400株を袋に詰めていました。
実は、こちらのレタス工場、なんと生コンクリートを製造する会社が14年前に始めたんです。
きっかけは、兵庫県出身の先代社長が鹿児島で初めて経験した「灰」でした。
旭信興産・大石万希生社長
「私も先代も鹿児島、鹿屋の出身ではないが、こちらの露地もののレタスを食べると、どうしても灰が入っていて洗っても若干『ジャリッ』ってする。それが気になる」
大手の自動車部品メーカーで最年少役員を務めた経歴を持つ先代社長。
農業経験はゼロでしたが、「ものづくりなら自分にもできる」と工場でのレタス栽培を始めました。
当時は工場での野菜の栽培が今ほど普及していなかった時代。
ステンレスの棚や水をためるトレー、ライトの設置など、全ての設備をゼロから設計し工場を作り上げました。
土を使わない水耕栽培なので、灰の心配がないどころか、洗わずに食べられるレタスができました。
一方で、こんな大失敗も―
旭信興産・大石万希生社長
「一度、工場内のレタスが一気に枯れてしまったことがあって、原因がわからなくて、そういう時にアドバイスをいただいている植物工場の権威で千葉の大学の先生がいたが、先生にお伺いしたところ、『君は光合成も知らないのか』と。光合成は水と光と二酸化炭素が必要だが工場内で二酸化炭素が欠乏している状態で、そのせいで光合成ができなくなって枯れてしまっていた。今では二酸化炭素を購入して濃度を一定にして、そういうことが起こらないようにしている」
失敗も笑いに変え、「ものづくり」の精神で続けてきたレタス栽培。
タネを植えてから収穫を迎えるまでは約40日。
赤や青の光に照らされた、さながら「ディスコ」をほうふつとさせる環境でフリルレタスはすくすくと育ちます。
赤い光が強いと光合成が促進されて甘みが増し、青い光が強いとストレスを感じてビタミンやポリフェノールを蓄積するそうです。
大石社長は、植物工場がこれからの農業を支える一つの選択肢になると感じています。
旭信興産・大石万希生社長
「これだけ気温が上がってくると、レタスが特定の時期だけしか手に入らなくなる。我々の植物工場であれば、年中、同じ品質のものが食べられる。そういう形で貢献できればと思う」
工場育ちのレタスは、契約している地元のスーパーや、鹿児島市内の市場に出荷されているということです。
そんな中、鹿児島県鹿屋市では「工場育ち」のレタスが売り上げを伸ばしています。
14年前、生コンクリートを製造する会社が生産を始めたきっかけとなったのは、鹿児島特有の“アレ”でした。
鹿屋市の工場地帯にあるこちらの工場。
どんな製品を製造しているのかと思いきや…!?
17℃から19℃に保たれた室内で栽培されていたのは、シャキシャキとした食感が楽しめる「フリルレタス」です。
2025年の夏は、猛暑と大雨が影響して葉物野菜の収穫量が減り、価格も上がっています。
そんな中、気候の影響を受けず、高品質のレタスを安定的に出荷できるこちらの工場では、例年と比べ取引が3割ほど増えているそうです。
天候や季節に左右されることもなく、市場が休みの日以外は毎日出荷。
この日は約400株を袋に詰めていました。
実は、こちらのレタス工場、なんと生コンクリートを製造する会社が14年前に始めたんです。
きっかけは、兵庫県出身の先代社長が鹿児島で初めて経験した「灰」でした。
旭信興産・大石万希生社長
「私も先代も鹿児島、鹿屋の出身ではないが、こちらの露地もののレタスを食べると、どうしても灰が入っていて洗っても若干『ジャリッ』ってする。それが気になる」
大手の自動車部品メーカーで最年少役員を務めた経歴を持つ先代社長。
農業経験はゼロでしたが、「ものづくりなら自分にもできる」と工場でのレタス栽培を始めました。
当時は工場での野菜の栽培が今ほど普及していなかった時代。
ステンレスの棚や水をためるトレー、ライトの設置など、全ての設備をゼロから設計し工場を作り上げました。
土を使わない水耕栽培なので、灰の心配がないどころか、洗わずに食べられるレタスができました。
一方で、こんな大失敗も―
旭信興産・大石万希生社長
「一度、工場内のレタスが一気に枯れてしまったことがあって、原因がわからなくて、そういう時にアドバイスをいただいている植物工場の権威で千葉の大学の先生がいたが、先生にお伺いしたところ、『君は光合成も知らないのか』と。光合成は水と光と二酸化炭素が必要だが工場内で二酸化炭素が欠乏している状態で、そのせいで光合成ができなくなって枯れてしまっていた。今では二酸化炭素を購入して濃度を一定にして、そういうことが起こらないようにしている」
失敗も笑いに変え、「ものづくり」の精神で続けてきたレタス栽培。
タネを植えてから収穫を迎えるまでは約40日。
赤や青の光に照らされた、さながら「ディスコ」をほうふつとさせる環境でフリルレタスはすくすくと育ちます。
赤い光が強いと光合成が促進されて甘みが増し、青い光が強いとストレスを感じてビタミンやポリフェノールを蓄積するそうです。
大石社長は、植物工場がこれからの農業を支える一つの選択肢になると感じています。
旭信興産・大石万希生社長
「これだけ気温が上がってくると、レタスが特定の時期だけしか手に入らなくなる。我々の植物工場であれば、年中、同じ品質のものが食べられる。そういう形で貢献できればと思う」
工場育ちのレタスは、契約している地元のスーパーや、鹿児島市内の市場に出荷されているということです。