鹿児島選挙区 牧野 俊一候補 第一声
- 参議院議員候補鹿児島選挙区の参政党、牧野俊一でございます。よろしくお願いいたします。
この30年、日本の経済はずっと停滞が続いてきまして、今現在、国民の生活は相次ぐ増税と社会保険料の値上げによって苦しくなっているばかりです。
にもかかわらず、先日自民党の森山幹事長は何度も何度も「消費税だけは絶対に下げられない」と、「これを下げないことに政治生命をかける」とまでおっしゃいました。
彼は、元々農水族といって農林とか水産業に詳しい方のはずなので、今現在農家が生産コストが上がって、手取りが減って困っている状況、分かってるはずなんです。農家がきちんと再生産していくために、農家の所得保障をやらなきゃいけないということも知ってるはずなんですが、何もできない。
なぜかと言うと頭の中が財政破綻論だからです。よく日本の国債発行残高が今1128兆円ほどあると言われてますけれども、このまま増えていくといつか国の財政が破綻するから、いつかこの国債残高1000兆円というものを未来の国民から税金を取って全額返済していかなきゃいけない、そんな風に思っている方も多くいらっしゃいますし、事実、森山幹事長の頭の中はそうなんでしょう。
が、この国債発行ということ、我々が銀行からお金を借りれば、それはいつか必ず返さなければいけない。そして自分が返しきらなければその借金を子供とか孫に引き継いでいってしまう。そういったことになりますけれども、国家にとっての国債発行というのは、個人とか企業にとってのお金を借りるということとは全く異なります。
最も分かりやすい例が、皆さん、コロナの時の定額給付金、全員必ず10万円ずつもらったと思います。あの時、国は新たに12兆円の国債を発行し、そしてその一方で皆さんの預金残高が等しく10万円ずつ増えました。これが意味することは何か?
国債発行ということは国が皆さんの預貯金を借りていくんではなくて、国が国債を発行したらそれと全く同額、皆さんの預貯金が増える。そういった関係なんです。したがって、国債発行残高1128兆円ということは、国が発行して世の中に出回っているお金、これが1128兆円分ありますよという、ただそれだけの話です。
ここは何にもやばくないし、よく「ギリシャよりやばい」って前、石破首相が発言されましたけども、ギリシャはユーロ建て国債といって自分で発行できないユーロを借りてきたから、これは返さなきゃいけなくなって破綻した。
もし日本がドル建て国債でアメリカからドルを大量に借りてるんだったら大問題ですが、今日本政府が発行してる国債は100%日本円建て、つまり日本政府がいつでもキーボードを打つだけで、その国債は新たに返済もできれば借り替えだって自由にできるわけです。ここには何の問題も存在しない。
で、このまま国債をずっと発行し続けたら、いつか日本円とか日本国債が暴落して、そして経済が大混乱する。そんな話をする方もいらっしゃいますが、国の経済にとって本当に重要なのはお金の量ではありません。
実際に皆さん、去年の夏、スーパーからお米が消えた時にいくら財布の中に1万円持っていようが2万円持っていようが、ないものは買えないんです。
ここで大事なポイントは、国の経済にとって本当に重要なのはお金の量ではなくて我々の生活に必要な、物やサービスの供給能力、これを国全体でどれだけ暮らしに必要な物やサービスを作れるかという、この供給能力が国の経済の根幹だし、そしてそれをいかに育て、守っていくか、これが国家の責任です。
なので、もし日本国債や日本円がいつの日か紙くずになる可能性があるとすれば、それはたった2つの可能性だけです。大災害とか、あるいは戦争、内乱、こういったもので国内の生産設備がめちゃくちゃに破壊されて、ほとんど物やサービスを作れなくなってしまった状態。実際に第二次世界大戦直後の日本がまさにそういう状況でした。
あるいは本当に海外から侵略占領されて、明日から日本円は通貨じゃありませんよと宣言されてしまった場合、この2つだけです。従ってこれを絶対にやらしてはいけないので、国防と治安維持というものが決定的に重要になってくるんですね。
よくこの国防の話をすると、私も予備自衛官を長くやってましたから、南西諸島防衛、そして馬毛島に駐屯地を造る、こういったことももちろん進めなきゃいけません。しかし、一方で我々が食べる食料、国民が食べる食料をきちんと国内で生産できるのか。この食料安全保障ということ、ここがこの根幹が崩れると全てが崩れます。
自衛隊だって人間ですから食べ物がないと戦えませんし、我々日本の食料自給率というのは現在約38%というふうに言われてますけれども、この38%の数字には、畜産物、肉や卵、こういったものは国産とカウントしての38%です。
しかしその実態は、鳥や牛、豚、こういった家畜たちを育てるために使っている餌のトウモロコシ、この95%以上アメリカから年1000万トン以上飼料用のトウモロコシを買ってきて肉や卵、牛乳、こういったものを作っているわけです。
したがって、本当の意味での私たちの食料自給率。肉を食べているようで、実はアメリカから輸入されているトウモロコシを食べているのと全く同じことですから、真の食料自給率というのはそこまで計算すれば5%もないという風にいわれています。
ロシアがウクライナとの戦争の中で、あれだけ世界から経済制裁を食らっても絶対にへこたれないのはなぜか?あの国は食料とエネルギー、この2つを100%自給できるからです。食料とエネルギーを100%自給できる国はどんなに経済制裁を食らったところで絶対に倒れません。
ずっと私たちが、安くておいしいお米を食べて来られたその背景にはずっとひたすら生産コストが上がっているにも関わらず販売の値段が上がらずに買いたたかれてきて、そして歯を食いしばって長い間その非常に苦しい状況の中でお米とか野菜、そういったものを作り続けてきてくださった農家の方々の我慢の上に私たちの生活が成り立っていた。
そういう状況ですから、このままでは特にお米なんかは今、米農家さんの平均年齢もう70歳を超えたという風にいわれています。このままあと5年、10年放っておけば必ずそのお米を、農家を、今の状況で継ぐ人なんかいませんよ。作ったってほとんど儲からないんだから。これをアメリカやヨーロッパでは農家の所得の90%や100%を国が保障する。それが当たり前なんです。
なぜ彼らはそうしているのか?それはこの食料安全保障というものが国家を支える一番の土台、根幹だということをアメリカやヨーロッパは理解しているからです。
日本はひたすらそこをないがしろにしてきましたけれども、これからはきちんと農家の方々が頑張って作ったら、その作況の出来高に、作り過ぎたら下がってしまうとか、そういったことを心配せずに、安心して作物を作り続けることができて、そして10年も頑張れば農業で家は建つし、子供だって安心して育てることができる。
こうして農業は儲かる商売なんだというこの状況を国が主導して作ってあげて初めて、若い人たちが、「じゃあ農業やってみよう」というモチベーションにつながって、この鹿児島県の地方でもどんどん増えている耕作放棄地、あるいは手入れをされない山林、こういったものを、生業にする人たちが住み着いてくれて、鹿児島県の人口も増えていく、そういった未来が作れるんじゃないでしょうか?
このままだったら本当に10年後、5年後、国産米が超高級品になり、そして人手が足りないからと言って、海外からどんどん移民を受け入れれば、やがて日本の文化や伝統、こういったものがどんどん薄まって消えていってしまう。そんな状況を作っていいんですか、皆さん?
私たち参政党は、日本人ファーストと言ってますけれども、これは外国人を排斥しようとか、出ていけとか、そんな話では全くなくて、日本が日本らしくあって、そして初めて海外から、「日本ってそういう日本らしさがある面白い国だよね」と言って観光に来ていただける、その価値が生まれる。
これをなくしちゃいけないし、そして海外から、移民とか、そういった形で入ってきていただく方、これについてはきちんと一定のルールを設けて、日本の文化や伝統、そして生活のルール、こういったものをきちんと分かった上で一定の制限のもとに入ってきてください、ルールを守ってください、ということを言ってるだけです。
この日本経済ずっと今言ったような形で停滞をしてきましたけれどもこの日本の国土というのは、非常に恵まれた豊かな自然環境がたくさんあります。海から魚はたくさん取れるし、これだけ山林がたくさん豊富にあるにも関わらず、日本の林業というものはほとんど、森や林が活用されないまま、木材は海外から海外の熱帯雨林を丸裸にして輸入している。こんな状況を終わらせて、いま足元にある私たちのこの資源、人材、こういったものをきちんと活用することによって、この日本経済は本当にもう1回きちんと復活することが十分可能なんです。
にもかかわらず、緊縮財政という間違った政策ひとつでそういった可能性を全部潰してきた。これをどうにかして反転させなきゃいけないんです。
なので私たちの子供たちや孫たちの世代にしっかりと輝かしい日本を残し、国民が自分の国に誇りを持って、世界から再び「日本が素晴らしい国だよね」と言って主導的な大国として尊敬され、世界に大きな調和を生んでいく。そういった存在にこの国がなれるように、私たち参政党は声を上げてこれからの選挙戦を戦っていきたいという風に考えております。
どうか皆さん、一人でも多くの方にお声がけいただき、組織の力を借りず、企業の力を借りず、一人一人が立ち上がって作ったこの参政党というもの、これが本当に今、国の政治の流れを変える可能性があるんだということ。
よく「選挙に行ったってどうせ何も変わらない」とか、そもそも政治に対する無関心そして、諦め。こういったものが長らくずっと日本の空気を支配してきましたが、皆さんにはそれを変える力があるんです。
どうか、一人でも多くの方にそのことをお伝えいただいて、そして自分の所属する組織の上がこう言うからということではなくて、自分の目でちょっとでも興味を持って見て考えて、一体誰が本当にこの国の未来のためになることを言ってるのか、そのことを考えて、投票に行っていただきたいと思います。
明日からの期日前投票、もし7月20日いらっしゃらない方は、お手元にはがきがなくても期日前投票行けば投票はさせてくれますから、そのことも忘れないでください。きょうはまずこれで第一声を締めさせていただきたいと思います。ありがとうございました。