街にはコーヒーが溢れている。
最近はコンビニでコーヒーを買うことが日課になり
カフェやコーヒーチェーン店にも足繁く通っている私たち。
今年2月。東京にアメリカのブルーボトルコーヒーがオープン。
第3のウェーブと呼ばれるトレンドを牽引した店。
直接買い付けた豆を使い、焙煎にもこだわる。
お客さんの注文後、一杯一杯丁寧に入れるその手法が今までのコーヒーチェーンとは一線を画すと話題になった。
それって・・・よく考えると「日本の喫茶店」のやり方に似ている。
きょうのナマ・イキVOICEは、
ますます盛り上がるコーヒー熱。
トレンドの原点となる美味しい一杯を探ります。
■最近のコーヒー事情について聞いてみた。
オープンから31年、可否館。落ち着いた空間を演出するのは、民芸品の数々。店内に満ちる珈琲の香り。
そして館長の永田幸一郎さん。
可否館では厳選した高級豆を自家焙煎。手作業で良質な豆を選び抜く。
館長が入れてくれたのは、私がコーヒーを飲めるきっかけとなったイブラヒム・モカ。
さわやかな香りの一杯をいただきながら、最近のコーヒー事情・第3のウェーブについて聞いてみた。
・第1のウェーブ
1970年代、安いインスタントコーヒーが大量に流通し、コーヒーが一般的な飲み物になった。
・第2のウェーブ
スターバックスを代表とするカフェチェーンが一気に増えて、カフェオレやアレンジコーヒーも楽しまれるようにまった。
・第3のウェーブ
より美味しくてよりフレッシュなコーヒーを求める新たな潮流が。豆、焙煎にこだわり、1杯ずつ丁寧にいれるカフェが増えている。
コーヒーを取りまく環境が変わっても、永田さんの美味しいコーヒーの追求は、変わらない。
そのスタート地点とはー
「中村珈琲館。覚えてますか?」
天文館にかつて、一世を風靡したコーヒー屋さんがあったらしい。
可否館
鹿児島市永吉2丁目30-10
099-286-0678
■中村珈琲館
「あの当時コーヒー屋といえば中村珈琲だったんじゃないですかね。
よく社長連中があさのコーヒーを飲みに。普通の喫茶店じゃなかった。」
さらに、あかね珈琲館の椅子は、かつて天文館にあった「中村珈琲館の貴賓室で使われていたもの」らしい。
「テーブル席の椅子とテーブルが中村珈琲館の貴賓室にあったものです」
貴賓室とはいわゆるVIPルーム。この重厚感のある赤い椅子は中村珈琲館の貴賓室にあったものらしい。10年前、この店をオープンするとき譲って欲しいとお願いしたのだとか。
そのとき
「おつかれさん!私は写さないで、僕はもう過去の人間だから」
なんと、中村珈琲館のオーナー、中村さん!
中村珈琲館は、昭和47年から、37年間年中無休。とにかく忙しかった。当時の喫茶のイメージを変えたいと、目指したのは、ホテルのラウンジのような本格派の店。椅子はドイツ製のものだった。
今は珈琲店で頑張っている後輩たちに力を貸していきたいと尽力している。
「私の人生の中では、珈琲は大きな役割を果たしたよね。現在こうしておれるのもやっぱり珈琲。」
自分があるのはコーヒーのおかげ。
その思いは今も受け継がれている。
あかね珈琲館
鹿児島市宇宿1-52-1
099-258-0371
■珈琲の神様をきっかけに、道を追求する人たち
コーヒー業界で、「神様」と呼ばれていた人がいた。
自家焙煎の先駆者、標交紀(しめぎ・ゆきとし)。彼のコーヒーを飲んで、この道にのめり込んだ人が鹿児島にいるー
・珈琲いづみのオーナー 出水和親さん。
珈琲いづみのオーナー 出水和親(いずみ・かずちか)さん。
幼い頃から職人に憧れ、日々焙煎機と向き合い続け、深入りで豆の個性を引き出すコーヒーの職人となった。
きっかけは21歳のとき。東京で標さんのコーヒー飲んで衝撃を受けた。感動した。
そして25歳には、天文館にある有名なコーヒー店「ライムライト」を始めた。
今はここ鹿児島市荒田で、感動を呼ぶコーヒーを追いかけている。
「表現にできないのよね。美味しいって言うしかない。」
コーヒーに生活をかけていくこと。それはチャレンジだった。
今まで続けて来れたのも、あのコーヒーを飲んだときの感動が胸に刻まれていたから。
「ちゃんとした手順でちゃんとやるっていうのが一番大切なこと。職人さんの世界っていうのは。」
職人の手仕事から生まれる珈琲。思いが注がれた一杯は奥深い味がしました。
珈琲いづみ
鹿児島市荒田2-54-2
099-252-4141
・珈琲専門店 マリアッチのオーナー 安藤和義さん。
鹿児島市武で見かけた、気になる建物。珈琲専門店 マリアッチ。
ここのオーナーも、しめぎさんに影響を受けた一人。
元々船乗りで中南米を回っていた安藤さん。珈琲に目覚め2年間修行したのちに独立。
そのときに、思いあまってしめぎさんに手紙を書いた。
珈琲の神様は安藤さんに「とにかく続けることが力になる」と励ましの便りをくれた。
「くじけたときに見ます。破けた分だけくじけた数なんですね」
くじけた分だけ道は開けた。今や珈琲の研究者からも一目おかれ、金沢の大学で珈琲学の講師も務めている。
「普通の珈琲よりもかおりが強いやつを僕は研究していて。珈琲の香りかいだことありますか?」
突き刺すような、甘い香り!この香りを作る焙煎室は実験室のよう。
仕入れる豆はなるだけ天日干ししてあるものを。直火と赤外線で焙煎をする。全て、甘く良い香りを引き出すため。
「馬鹿ですよ。自分で焼いてみて、珈琲って面白くて深い物なんだなっていうのがわかります」
安藤さんは、薩摩珈琲塾を主催し本物の珈琲をたくさんの人に伝えようとしている。
珈琲専門店 マリアッチ
鹿児島市武3丁目7-8
099-259-5180
■珈琲をもっと楽しもう
・オジーナ
鹿児島市郡元にあるオジーナ。オーナーが仕入れる民芸品が並ぶ、素敵な店。
ここで、今週の火曜日から珈琲を飲めるようになったらしいのです。
「わざわざきたお客さんが申し訳なさそうにかえっていくのが申し訳なくて珈琲かなぁと。」
出水さんのところから好きな豆を仕入れ、ハンドドリップでいれてくれます。
普段はロゴ入りの紙カップなのですが、カップを購入すれば、それで飲むこともできるそうですよ!
鹿児島市郡元3丁目8-13
099-296-1227
・ビザンチン蔵
薩摩焼の里東市来町美山にあるカフェ「ビザンチン蔵」
築200年以上の古民家を使った店は、完全予約制。
ここの珈琲はなんとミルが登場!挽き立てを飲めるんです。
聞くところによると念じながら挽けば、美味しく仕上がるらしいです
カップは美山の窯元のもの。癒やしのひとときを珈琲がもたらしてくれました!
日置市東市来町美山1486
099-274-3496(要予約)
・珈琲診断
豆を買いたいけれど、何が自分合うのか分からないという人には、こんなサイトを見つけました。
あなたにぴったりの珈琲診断!
簡単な質問に答えていくと、結果が出てきます。
チャートをしなければおそらく一生出会わなかったかもしれない、オパールカロシ
「ポリフェノールとか多く含まれているのでシミそばかすが出来にくいと言われています。」
チャートを作ったのは、鹿児島市下荒田にある珈琲豆専門店、ミコヤ珈琲の馬場さん。
さらに写真や文字を入れてオリジナルで作ることが出来るんです。贈り物や記念品にぴったり!陽気なオーナーに相談すれば、珈琲生活がもっと楽しくなりそうです♪
bueno珈琲豆専門店 mikoya134
鹿児島市下荒田3-37-1
099-201-5529
●スタジオアート
神戸香織
●エンディングテーマ
「music.」オガワマユ
Official H.P:http://mayulala.com/