“作品の発表の場が欲しいー。”番組宛てに届いたメールをきっかけに、今年で24回目を迎えたアートマ。舞台は、アミュプラザ鹿児島!慣れ親しんだショッピングスポットがアートの館へと様変わりする二日間。約80組の作家たちが手ぐすね引いて待っています。さぁ、今年はどんな出会いが待っているのか。アートの世界にどっぷり浸ってみましょう♪
◆初出展 ブースNO.38 yaya
タイトル「おもちゃ買わないと動かないよ」
お店でよくみかけますよね。こうやってすねている子ども。
彫刻・絵画作家のyayaさんの作品は、日常のささいなことや心の叫びがそのまま表れています。
タイトル「あーまたPTAか」
タイトル「私はPTA会長になりませんよ」
yayaさんはスターウォーズに憧れ、27才でアメリカで映画の世界へ。yayaさんがやりたかったという特殊メイクの基礎になるのが彫刻だったそうです。
結婚を機に彫刻からは離れていましたが、その間に溜め込んできたエネルギーがアートマで爆発します。
「本格的にしないとこのままおわったら嫌だな。一番は、ギョってしてもらいたい。あれ?ってこう。」
アミュのいたるところに出現する立体たちにご注意を。
◆初出展 ブースNO.36 NOBU
これまでもさまざまなジャンルの作家たちがエントリーしてきたアートマですが、今年もまたひとつ新たな風が舞い込んできました。職業・自動車板金塗装屋のNOBUさんです。サッカー歴40年、地元のサッカークラブのコーチを勤める正真正銘の体育会系のNOBUさん、突如アートに目覚めたのは10年前のことー。
「この仕事してると塗料があまるもんですから、飲んだ缶にランダムに塗って遊んでて」
缶コーヒーのペイントに始まり、廃材となった車のテールランプを砕いて額に飾ってみたり、ステンレス状のパネルに塗料を流しこんでみたり…そして、行き着いた先がー、ドラム缶。車の凹み修理、塗装の技を使って、テーブル、棚、イスとドラム缶をあらゆるものに変化させます。
作り始めたが最後、体育会系の血が騒ぎ作るだけには留まりません。上を目指して一つでも上に! 美術展に出展しつづけること10回以上。入賞、入選、秀作賞、優秀賞!を獲得してきました。
「何をしたら1番になれるんだろう?そしたら大きなものをみればそこまで歩める」
スポ根魂で作り上げる渾身のドラム缶アート。世界への道はアートマから!
◆ブースNO.20 Linola
新しい作家もいれば、アートマから旅立つ作家もー。アクセサリー作家・Linola(リノラ)。アートマ出展は今回が最後です。趣味で始めたもの作り、自分が思う「かわいい」をアクセサリーに詰め込みSNSで発信するのが作家人生のスタートだったそうです。
「一人で作っているので他の意見という反応がわからなかったので、イベント出展したくてもする機会が場所がなかったんですよね。アートマでチャンレジしてみようって。応募してみました」
アートマ初出展は2004年11月。SNSで獲得したファンが詰めかけ、その作品をゲットしようと女子達の長蛇の列が出来ました。
「すごいびっくりしました。色んなお客さんと話す機会が増えて、作品もだいぶ変わりました」
アートマで出会ったお客さんとの出会いがヒントになって、新しい作品が次々と生まれていきました。
4回目のアートマ。これが最後です。特別な思いで臨む今回のアートマでは、かつてお客さんとしてブースを訪ねてきてくれた一人の作家とコラボすることにしました。
「高校生の子です。その時もイラストを書いてもって来てくださってて、自分も発表の場がなかったので、そういう機会を求めてる子と一緒に何かをしたかった」
Linolaのアクセサリーを身につけた女性たちのイラスト。このイラストが入ったパッケージに、Linolaのアクセサリーを入れる。若き作家とのコラボレーションでアートマへの思いを未来へと繋ぎます。
◆ブースNO.76 河童モルヒネ
意味不明の漂う負のオーラ。
「やばいあれをしようと思っています。」
あれとはなんなのか…漫画家、「河童モルヒネ」。ネガティブなマインドや思いが、作品のメインのエネルギーとなって転換して消化させる。彼が掲げた今年のアートマのテーマは、地獄!!
「みんな思っていると思う、心に。それぞれの地獄があって。誰の物でもない自分だけの地獄。悲しさ、辛さ、怒り」
「地獄どれくらい完成してます?」「5%です。これから95%を…」
河童モルヒネの地獄の世界は100%に達したのかー。その目で確かめて下さい。
◆ブースNO.41 シマカミリッカ
前回グランプリを獲得したシマカミリッカさん。前回審査員の目を釘付けにした作品が、こちらの女の子の絵。よーくみると、様々な画柄が施されています。背景には凹凸のある繊細な柄が…いろんな手法がミックスされた新たな絵画だと評価され、グランプリを獲得しました。実は彼女、職業は薩摩焼の絵付け師。
「自分の人生を反映させた作品を作りたいって思っていて、大学まで学んできた絵画と焼きものの絵付け師の技法を掛け合わせて絵を描いています。」
今回のアートマでは新たなモチーフに挑戦するとか。
◆ゲスト審査員
未来へ号ドライバー 遠藤一郎
【未来へ】と書かれたバスで車上生活をしながら、日本全国でアートプロジェクトを展開している遠藤さん。「GO FOR FUTURE」のメッセージを発信し続ける未来美術家です。2年前のゲスト審査員としてやってきて以来鹿児島のアート熱の高さを 国内外に発信し鹿児島のアーティストたちに新たな刺激を注入し続けてくださっています。
イラストレーター 大寺聡
鹿児島を代表するイラストレーターの大寺聡さん。地方に住み続けながらの制作活動は、鹿児島の作家たちの希望の星。大寺さんが今回足をとめるのはどんな作品でしょうか。
画家 松井えりな
一度みたら忘れられない強烈なインパクトを放つ自画像で知られる、画家の松井えりなさん。2年前の霧島アートの森での展覧会は圧巻でした。世界的アーティストの彼女が注目するのはどの作家でしょうか。