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ナマ・イキVOICE

川路 あかり・山根 美乃梨
OA/土曜 18:30 ~ 19:00 再放送/火曜 24:30~25:00

3月5日(土)短歌・落語の世界

長くつらい日々が続く中、 ふっと明るい気持ちにさせてくれる「言葉」の心地よさが、わたしたちのこころに風穴を開けてくれます。 
今こそ和の言葉遊びの世界 。
みなさんものぞいてみませんか。 

去年あたりから、短歌がじわじわとブームに

いま、人との交流が減ったことで、思いをはき出す場面も減っていませんか? 
思いを自分で整理して、形にするということが再認識されているようです。 
ブームは特に去年あたりからじわじわと。
 

専門雑誌は、創刊90年の歴史の中で初めて増刷したそうです。
 

短歌のSNS投稿サイト

そして、短歌のSNSの投稿は何と2万首以上!

👘短歌投稿サイト Utakata👘
 

短歌のルール

短歌のルールは、57577のリズムの31音で文を作るだけ。 
俳句では季語が必要ですが、短歌はいらないんです。
 

「しばらくは 離れて暮らす コとロとナ つぎ逢ふときは 君といふ字に」

コロナが広がり始めたおととしの春、SNSにこんな言葉が広がりました。 
作者は、「今のつらい気持ちだけを歌うんじゃなくて、どっかでこれは収束するんだから、今は我慢しましょうっていう気持ちをそこには込めた」 と話します。
 

(街の声)
・「見たことある」
・「友達に会えないから(共感する)」 
・「コロナっていやなイメージあったけど、 こういうのを見たら明るい気持ちになれるなって」 
・「短い文章で心にすっと入ってくる」 
 

手軽!短歌ゲーム

「行けたら行くわ 」「いとエモし」。こんな若者言葉も短歌になっちゃう!?
もっと手軽に始めたい、という人にはこういうのもありま~す。
誰でも遊べる短歌ゲーム!

👘『57577 ゴーシチゴーシチシチ』👘1760円
原案・ゲームデザイン:なべとびすこ・ゲームデザイン:天野 慶・発売元:株式会社 幻冬舎

 

ルールは、3人以上で5文字の札と7文字の札を取って短歌をつくるんです。
それをお互いに鑑賞して、投票しあうというゲームです。

販売から3万個も売れているそうですよ~。
 

(美川アナ)言葉が現代になじみのある言葉で楽しい♪ 
 

「あなたのための短歌」プロジェクト

依頼者のためだけに短歌を作る「あなたのための短歌」というプロジェクト 。
手がけているのは 現代短歌の歌人、木下 龍也(きのした・たつや)さんです。 
 

「まっすぐの文字のどれもが持っている カーブが日々にあったっていい」

【お題 】
まっすぐ生きたい。それだけを願っているのになかなかそうできません。 
まっすぐに生きられる短歌をお願いします。 
という依頼でできた歌です。
 

「さくらって呼ばれるたびに突風であなたへ散ってしまいたくなる 」

【お題 】
わたしの名前の「さくら」です 。

(木下さん)
食事をしたり、いい景色をみたら、写真を撮ると思うんです。 
いいものが心を動かした瞬間だと思うんですけど 、生きていく上で気持ちが動いた瞬間を短歌に覚えさせておけば、いろんなコトを思い出せるアルバムが作れると思う。
いま一首目を作っていただければ、 今しか作れないモノが残せていくと思うので。
 

短歌歴50年以上

南さつま市に住む吉峯 睦子さんは、日常で感じたことやその日の出来事を短歌にしたためています。 

「生まれ来て残り少なき日々いとし 死を思う時 生は輝く

短歌に思い出がぎゅっと詰まっているから、改めて読み返せば、そのときの感情がよみがえってくる。
そんなところが、短歌の魅力なんですって。 

 

ちなみに、吉峯さんのひ孫さんは、戦争体験を吉峯さんから聞いて、夏休みの宿題にこんな短歌を詠んだそうです。

「当たり前家族いること遊ぶこと そうじゃないんだ戦争中は」 

(川路アナ)
31音にするためにいろいろ考えることで、自分の気持ちの整理とか、思い出とかをかみ砕ける気がします。 
 

笑顔になれる、日本の文化「落語」

落語家さんは全国に900人ほどいるんですが、 そのうち女性は1割にも満たないんだそうです。 
その中に、鹿児島出身の方がいるんです。
去年、落語家と名乗れる二ツ目に昇進した「三遊亭あら馬」さんです。

ナマイキ倶楽部員にはじまり、フリーアナウンサーに舞台女優、そしてお母さん。 
いろんな経験を経て、33歳で落語の世界に飛び込みました。 

あら馬さん、実は生まれつき「胆道閉鎖症」という難病を抱えています。
去年2月、余命宣告も受けるほど状態は悪化したため、肝臓移植を受けました。 

そして、容態が安定した12月、念願だった 二ツ目お披露目公演を、ふるさと鹿児島で開くことになりました。 

演じたのは、落語初心者でもわかりやすい「牛ほめ」 。

 

あら馬さんの話とお客さんの想像力で、物語がどんどん広がっていくのが落語の世界です。 
 

(あら馬さん)
鹿児島で、落語を根付かせたいって思いがあって。 
伝統芸能っていう堅いくくりではなく、気さくな文化なので。 
おじさんがしゃべってるよっていうイメージも覆したい。 
若い方も見に来てくださって、なにかきっかけになればいいですね 。
 

(美川アナ)
言葉でこんなに明るい気持ちになるってあらためて気づいたな~。 

(川路アナ)
2つの世界を覗いてみたら、なんだかとっても優しくて、ほんわかした気持ちになりました。
日本の言葉の文化っていいですね!。
これからもいろんな「和のココロ」、覗いていきたいです。

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