実りの秋を迎え、今年も多くの人々が「尾木場の棚田」を訪れました。美しい曲線を描く200メートルの長さの掛け干しは、日置市の秋の風物詩。約70年にわたり棚田と共に生きる野上操さんが守り続ける美しい棚田の風景を、ドローンを使って紹介しました。
いよいよ収穫へ!ドローンで見る棚田の風景
日置市東市来町尾木場の棚田で6月に田植えをしたお米の収穫と掛け干し体験をしました。
【掛け干し】
6月の田植えから4ヶ月、実りの秋を迎えてすっかり棚田の景色が変わっていました。人口13人の尾木場集落。そこにはおよそ120年以上にわたり守り継がれてきた幻想的な風景が広がります。
野上休右衛門が45年もの月日をかけ開墾した石積みの棚田、野上休右衛門神田です。棚田とは山あいの傾斜地に階段状に作られた水田のこと。ここでは湧き水と雨水でため池を満たして限られた水で米作りを行っています。
尾木場の棚田が広く知られるようになったのは、12,3年前のことです。きっかけは新聞に掲載された美しい曲線を描く200メートルの掛け干しの写真でした。
この掛け干しを作り続けているのは集落の長老で今年90歳の野上操さんです。この地を開墾した休右衛門さんから棚田を受け継いだ田守人です。操さんの人徳で多くの方が手伝いに集まり今年は3日間で 200メートルの掛け干しが完成しました。
【田んぼの収穫】
6月に田植えをした稲の収穫。一緒に田植えした角倉姉妹とも再会でき、今回はこれまでで最も多い67人が参加しました。
この後には、師匠から稲の束ね方をみっちりたたき込まれました。やはりお米のことになると操さんは厳しかったですが、おかげですっかり手慣れて束ね職人に!?
お父さんたちが掛け干しウマを作ってくれたところで最後の作業です。およそ2時間の収穫体験はみんなで掛け干しをして完成させました。
汗を流した後は公民館でお母さんたちの愛情たっぷり豚汁とおにぎりのご褒美を頂きました。
【高山ふるさと秋まつり】
尾木場の棚田で作ったお米が食べてみたい!そんな方にうれしいお知らせです。
11月27日(日)尾木場集落を含む高山地区で「高山ふるさと秋まつり」が行われます。会場では新米のおにぎりと山の幸たっぷりの豚汁のセットが300円で販売されます。ぜひ操さんたちが作る尾木場のおいしいお米堪能してみて下さい。
問合せ:高山地区交流センター(メイン会場) 電話: 099-274-9856