日置市東市来町尾木場集落に今年も実りの季節がやってきた。今や秋の風物詩として多くの人々を魅了する棚田の風景。70年にわたり棚田とともに生きる野上操さんの「米作り」への情熱に迫りました。
棚田を彩る実りの秋~尾木場に咲く笑顔~
70年にわたり 棚田と共に生きる野上操さんの「米作り」への情熱に迫りました。
【野上休右衛門神田】
人口13人の尾木場集落。そこには、およそ120年以上にわたり守り継がれてきた幻想的な風景が広がります。野上休右衛門が明治21年より45年もの月日をかけ開墾した石積みの棚田。野上休右衛門神田です。
そもそも棚田は山あいの傾斜地に階段状に作られた水田のこと。ここでは湧き水と雨水でため池を満たして限られた水で米作りを行っています。
【田植えの日】
この日は毎年恒例の農業体験イベント田植えの日です。秋の収穫では、おいしいお米1俵がもらえることもあり、毎年楽しみにおよそ20組の家族が参加します。教えてくれるのは集落の長老で今年90歳を迎える田守人・野上操さんです。
田植えから一ヶ月半、稲はたくましく成長していました。
【実りの季節】
今年も棚田に実りの季節がやってきました。はちきれんばかりのふくよかな実を付け、まばゆいばかりに輝いています。黄金色の絨毯があたり一面に広がる尾木場の棚田。秋の風景です。
野上さんの家には棚田ファンから送られた写真がまるで博物館のように飾ってありました。
注目を浴びるようになった尾木場の棚田。今では日置市から景観を守るための助成金が出るようにもなりました。難しい棚田での米作りに野上さんは不可欠な存在です。野上さんにとって棚田とは「生きがいの場所」だと言う事です。