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ＳＮＳを使って県内に住む女性に親近感を抱かせて現金をだまし取ったとして、詐欺の疑いで千葉県の女が逮捕されました。「ＳＮＳ型ロマンス詐欺」としては県警初の逮捕者です。

詐欺の疑いで逮捕されたのは、千葉県の無職、藤村樹容疑者（３９）です。

警察によりますと、今年５月はじめ、県内に住む６０代の女性は、ＳＮＳ上でイラク在住の軍人を名乗る女性と知り合いました。

その後、やり取りを交わす中で、「日本で新しい生活を始めたい」などと伝えられ、軍事書類を送るので預かってほしいと依頼を受けました。

女性は配送業者を名乗る者から「税関の検査を回避するために預託金が必要」と告げられ、送り先とされた藤村容疑者の自宅に、現金約３１０万円を宅配便で送り、だまし取られたということです。

警察は詐欺グループによる犯行とみていて、藤村容疑者は「受け子」と呼ばれる現金の受け取り役を担っていたとみられます。

県警は、ＳＮＳを使って知り合った相手に恋愛感情や親近感を抱かせて金をだまし取る手口「ＳＮＳ型ロマンス詐欺」とみていて、県警では初の逮捕者となります。

県警組織対策犯罪課によりますと、ＳＮＳを使った犯罪は去年から急増していて、今年、県内でのＳＮＳ型ロマンス詐欺の被害は７月末時点で３７件、被害額は約１億９０００万円にものぼるということです。

警察は、ＳＮＳ上だけでのつながりを信用しすぎない、周囲の人間に相談することなどをあげて注意を呼びかけています。