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検察側が岩倉被告を尋問 日置市男女5人殺害事件公判

2020年11月25日19:00

鹿児島県日置市で男女5人を殺害したとして殺人などの罪に問われている岩倉知広被告の裁判員裁判です。25日は検察側が被告に事件当時の感情について尋問しました。

殺人と死体遺棄の罪に問われている岩倉知広被告(41)。

起訴状などによりますと岩倉被告は2018年、日置市東市来町湯田の祖母の家で、祖母の久子さん(当時89)、父の正知さん(当時68)らあわせて5人の首を絞めて殺害したほか、祖母と父の遺体を近くの山林に遺棄したとされています。

25日は5回目の裁判員裁判が開かれ、検察側から岩倉被告への尋問が行われました。

岩倉被告は24日の被告人質問で祖母に暴行を加えた後、唯一の理解者だった父を殺害したと説明しました。

その後、久子さんの体から音がしたとして「何で親父が死んだのにお前が生きているんだと思って腹が立って殴りにいった」と話しました。

これについて検察側は、「もともとお父さんを殺害したのはあなたなのに、その原因が自分にあるという気持ちはなかったんですか。人のせいにしているようだけど」と質問しました。

この質問に岩倉被告が沈黙すると、検察官はさらに追求します。

検察側
「自分の思いをしゃべれるのはこの場だけですよ。言わないのはあなたの自由だけど、私は質問しましたからね」
岩倉被告
「いいわけがましく聞こえるかもしれないが、痛みを感じてなかったんです、ずっと」と答えました。

その後、殺害した伯母ら3人について岩倉被告は「自分を迫害しようとする伯父一派だと確信して殺そうと思った」と話していますが、検察側はこれについて。

検察側
「伯父とグルだと思ったと言っているのは3人を殺害したという結果を振り返ってそう説明しているだけではないんですか」
岩倉被告
「(伯父と)関係がなかったらそういうこと(殺害)はしないです」
検察側
「当時、そんな判断をする時間的余裕があったんですか。正直、そんな一瞬のこと、はっきりと覚えているんですか」
岩倉被告
「聞かれたからそう答えてるだけです」
検察側
「それは今(そう思っているという)の話ですね」
※事件当時に思ったことではないということ

このほか、25日は岩倉被告を起訴後に精神鑑定した医師が出廷し、被告に「妄想性障害がある」としました。

しかし、事件当時、妄想性障害の程度はほんのわずかで「祖母に対する子供のころからの悪い感情が事件の根底にある」として、精神障害が事件に与えた影響は少ないと説明しました。

この裁判は、26日は岩倉被告の精神鑑定を行った2人の医師が出廷し、判決は12月11日に言い渡されます。

KTSでは26日、刑法が専門の志學館大学の杉山和之准教授が最大の争点となっている責任能力について解説します。

そして27日は犯罪心理学の出口保行さんを招いて、この裁判の争点や岩倉被告の心の内を深掘りします。

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