【独占】うそ電話で現金をだまし取られた被害者が語る 犯行グループの手口とは? 鹿児島
2024年11月13日(水) 18:08
2024年に入り、鹿児島県内では詐欺の被害額が急増しています。
まずはこちらをご覧ください。
SNS型投資詐欺やオレオレ詐欺などの被害額ですが、2024年9月末時点であわせて約14億円を超えています。
被害が相次ぐ中、2024年9月、うそ電話詐欺で約480万円をだまし取られた男性が、KTSの取材に応じました。
犯人グループの巧みな話術とその手口とは。
県内に住む60代の男性です。
今回インタビューに答えた理由をこう話しました。
うそ電話詐欺で480万円の被害・県内の男性(60代)
「同じ被害を出さないためにも、自分としてはちゃんとどういうシナリオだったかと
いうことを可能な限り知らしめた方がいいと思って」
男性は2024年9月、うそ電話詐欺で約480万円をだまし取られました。
詐欺の始まりは、携帯電話会社のナイトウを名乗る人物からかかってきた1本の電話でした。
ナイトウ
「あなたの名義でA社の携帯電話が契約されている」
「あなたの名義が不正に使われているので、あと2時間でこの電話は使えなくなります」
2024年1月に実際にニュースにもなった電話会社の大規模な情報漏えい事案が頭をよぎり、事実だと思い込んだといいます。動揺した男性にナイトウはこんなことを持ちかけます。
ナイトウ
「静岡県警に調べる仕組みがあるので、被害届と自分は無関係だという証明書も出した方が良い」
ナイトウが紹介したのは、静岡県警のアンザイを名乗る人物。
男性が電話で告げられたのは。
アンザイ
「あなたの番号が詐欺の番号として登録されている。被害に遭っている人が27人、被害総額が2.8億円。犯人グループに名義を貸した。そして何らかの報酬を得ている。あなたも『知らない』では済まされない。私はあなたを被疑者として考えている」
これはアンザイを名乗る人物の電話番号です。
054以降は、実際の静岡県警本部の番号が使われています。
頭4桁の1855についてアンザイは、「録音のために必要な数字」と説明したそうですが、実は海外からの発信を意味するものでした。
本当に静岡県警から電話が来たと思い込んだ男性に、アンザイは行動制限を強いたと言います。
アンザイ
「一つはあなた以外誰にも話してはいけない守秘義務、2つ目がネット規制、あな
たがネットで調べたりすると情報が漏れているため、ネットは絶対に見てはいけない。3つめは2時間に一回、行動の報告してください。」
男性はアンザイの指示に従い、自分の行動を定期的に送ったといいます。
被害者男性
「『おかしくはないか』という気持ちもあるけれど。自分が置かれた今後の拘束だったり、あるいは社会的影響だったり、完全に信じちゃった」
さらに守秘義務ということで、アンザイからはこんな指示も。
被害者男性
「1回聞いた『家内もだめですか』と『奥さんもだめ。ばれたら優先調査ができない』と言われた」
男性が誰にも相談できない中、次に現れたのが検察官を名乗るキタオカでした。
男性の頼みの綱となっていたアンザイが、キタオカから怒られるようなやりとりも展開され、男性はさらに不安をあおられたといいます。
被害者男性
「本当にシナリオライターがいるんじゃないかというくらい手の込んだ芝居をする」
その後、キタオカはこう持ちかけました。
キタオカ
「身柄拘束を防ぐには、裁判所に保釈金を支払う必要がある。通常は被害金額の10%にあたる2800万円が保証金として必要。年齢や社会的な立場を踏まえて480万円で良い」
指示に従い、約480万円を支払った男性。
入金後に送られてきた静岡地裁の証書とされるデータを見たときに、初めて詐欺に気づいたということです。
被害者男性
「静岡地方裁判所の裁判所長をネットで調べた。新しい人になっていた。『あ、おかしいな』と。これは1回警察行ってみよう」
男性がだまし取られたのは、新車を買うために働いて貯めたお金だったそうです。
被害者男性
「自分は大丈夫だという思いがあった。自分に身に覚えがないのなら相談すべきだと思った。もう1つは『誰にも言ったらだめ』と言われていても、妻だけには言うべきだった。その2つが悔やんだ部分」
県内のうそ電話詐欺やSNS型詐欺の被害件数は、2024年9月末時点で、14億円を超えました。
これ以上、詐欺被害者を出ないために、男性の言葉を一人一人が受け止める必要があります。
まずはこちらをご覧ください。
SNS型投資詐欺やオレオレ詐欺などの被害額ですが、2024年9月末時点であわせて約14億円を超えています。
被害が相次ぐ中、2024年9月、うそ電話詐欺で約480万円をだまし取られた男性が、KTSの取材に応じました。
犯人グループの巧みな話術とその手口とは。
県内に住む60代の男性です。
今回インタビューに答えた理由をこう話しました。
うそ電話詐欺で480万円の被害・県内の男性(60代)
「同じ被害を出さないためにも、自分としてはちゃんとどういうシナリオだったかと
いうことを可能な限り知らしめた方がいいと思って」
男性は2024年9月、うそ電話詐欺で約480万円をだまし取られました。
詐欺の始まりは、携帯電話会社のナイトウを名乗る人物からかかってきた1本の電話でした。
ナイトウ
「あなたの名義でA社の携帯電話が契約されている」
「あなたの名義が不正に使われているので、あと2時間でこの電話は使えなくなります」
2024年1月に実際にニュースにもなった電話会社の大規模な情報漏えい事案が頭をよぎり、事実だと思い込んだといいます。動揺した男性にナイトウはこんなことを持ちかけます。
ナイトウ
「静岡県警に調べる仕組みがあるので、被害届と自分は無関係だという証明書も出した方が良い」
ナイトウが紹介したのは、静岡県警のアンザイを名乗る人物。
男性が電話で告げられたのは。
アンザイ
「あなたの番号が詐欺の番号として登録されている。被害に遭っている人が27人、被害総額が2.8億円。犯人グループに名義を貸した。そして何らかの報酬を得ている。あなたも『知らない』では済まされない。私はあなたを被疑者として考えている」
これはアンザイを名乗る人物の電話番号です。
054以降は、実際の静岡県警本部の番号が使われています。
頭4桁の1855についてアンザイは、「録音のために必要な数字」と説明したそうですが、実は海外からの発信を意味するものでした。
本当に静岡県警から電話が来たと思い込んだ男性に、アンザイは行動制限を強いたと言います。
アンザイ
「一つはあなた以外誰にも話してはいけない守秘義務、2つ目がネット規制、あな
たがネットで調べたりすると情報が漏れているため、ネットは絶対に見てはいけない。3つめは2時間に一回、行動の報告してください。」
男性はアンザイの指示に従い、自分の行動を定期的に送ったといいます。
被害者男性
「『おかしくはないか』という気持ちもあるけれど。自分が置かれた今後の拘束だったり、あるいは社会的影響だったり、完全に信じちゃった」
さらに守秘義務ということで、アンザイからはこんな指示も。
被害者男性
「1回聞いた『家内もだめですか』と『奥さんもだめ。ばれたら優先調査ができない』と言われた」
男性が誰にも相談できない中、次に現れたのが検察官を名乗るキタオカでした。
男性の頼みの綱となっていたアンザイが、キタオカから怒られるようなやりとりも展開され、男性はさらに不安をあおられたといいます。
被害者男性
「本当にシナリオライターがいるんじゃないかというくらい手の込んだ芝居をする」
その後、キタオカはこう持ちかけました。
キタオカ
「身柄拘束を防ぐには、裁判所に保釈金を支払う必要がある。通常は被害金額の10%にあたる2800万円が保証金として必要。年齢や社会的な立場を踏まえて480万円で良い」
指示に従い、約480万円を支払った男性。
入金後に送られてきた静岡地裁の証書とされるデータを見たときに、初めて詐欺に気づいたということです。
被害者男性
「静岡地方裁判所の裁判所長をネットで調べた。新しい人になっていた。『あ、おかしいな』と。これは1回警察行ってみよう」
男性がだまし取られたのは、新車を買うために働いて貯めたお金だったそうです。
被害者男性
「自分は大丈夫だという思いがあった。自分に身に覚えがないのなら相談すべきだと思った。もう1つは『誰にも言ったらだめ』と言われていても、妻だけには言うべきだった。その2つが悔やんだ部分」
県内のうそ電話詐欺やSNS型詐欺の被害件数は、2024年9月末時点で、14億円を超えました。
これ以上、詐欺被害者を出ないために、男性の言葉を一人一人が受け止める必要があります。