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物価高騰・米の品薄を乗り切る! 大盛りが人気の食堂 工夫で店、客にメリット 鹿児島市

2024年9月13日(金) 18:10

肉や野菜の高騰、米の品薄の影響を直接的に受けるのが飲食店です。

大盛りメニューが人気の鹿児島市の食堂では米の価格が上がる中、ご飯の量を選べるように選択肢を増やしたことで、店にも利用客にも思わぬメリットが生まれたようです。13日も多くの客が訪れた店の様子を取材しました。

約700グラムの野菜がのった和風だしの桜島ちゃんぽん。ごはん800グラムにトンカツ、エビフライ、唐揚げと夢のトッピングがのった桜島カレーなどボリューム満点で、価格がリーズナブルなメニューが多くの客を虜にしています。

鹿児島市南栄4丁目の県共同トラックターミナルにある食堂です。昼時にはトラック運転手やサラリーマンらで約140の席がほぼ満席になります。午前10時から午後3時までの営業時間中に、多いときは1日約500人が訪れます。

利用客
「力仕事が多いので昼はガッツリ食べる。値段に対しての量の多さ、種類の豊富さがベスト」
「安くてうまい。量が多い。満足すぎるぐらい。満たされてます」

量が多くておいしいと評判の60種類ものメニューを提供するこの店では、物価高騰や米の品薄などの現状にどのように対応しているのか。朝の仕込みの様子を取材させてもらいました。

3つある5升炊きの炊飯器を2~3回づつ稼働させるため、一番悩ましいのは米の値上がりです。

ターミナル食堂・山口健二社長
「(以前も米の)品薄ということはあったが、価格がここまで上がってきたことはない」

米5キロが2023年より約1100円値上がりしているため、店では8月からメニュー価格を50円~100円値上げしました。
その一方で、「ご飯少なめ」を希望する人には値引きを始めました。すると、利用客に変化がありました。

山口社長
「今までは残ることが多かったが、残さないようにご飯を控える客もいる」

量を選べるようになり、店にも利用客にも新たなメリットが生まれました。
さらに、大盛りカレーを、ごはん半分で提供を始めると、新しい客層が増えました。

山口社長
「結構、女性が(桜島カレーを)逆に注文したり、量が少ないから挑戦してみようかなと女性の注文が増えてきている。小ライスに変えたら20円引きにして対応している」

また人気の日替わりメニューでは、おかずやメインを充実させて、満足感はそのままに、ご飯を220グラムに減らして対応しています。

このような工夫で店では米の1日の消費量は50キロから40キロに減り、米の値段が上がっても今後、しばらくは価格を変えずに提供できるとみています。

山口社長
「やっぱり量が減らせないから、逆にメリットになってきているのかなと。やり方次第では。お客さんの反応もいい」

客の胃袋を満たそうと、店では日々工夫を凝らしながら奮闘していました。

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